「……え、でも───…」
確かついこの前……
……そう、一緒に買い物行った時にマキ言ってたよね?
“マキって彼氏いる?”
“────いないよ。”
………そう………
確かに彼氏はいないって言ってたよね?
……っていうか……
斗真くんがマキの彼氏なら
「───…どうしてわざわざ斗真くんを合コンに呼ぶの……?」
だって、必要なくない?
合コンって、出逢いを見つける為に来るもんじゃないの?
二人が恋人同士ならそんなの必要ないじゃない?
「───…オレも、正直マキが何考えてるかよく分からないんだ。
振り回されてばっかりで──……」
「……え……
でもマキはそんな子に見えないけど───…」
そうだよ。
マキはいい子だもの。
あたしのこと想って泣いてくれた優しい子だもの……。
そんな子じゃないよ。
そんな───…
「───…もう……
マキとは別れようかと思ってる……。」
……そう言った斗真くんは寂しそうに笑って背を向けた。
───その背中からは
本当にマキが好きで好きで苦しいんだろうなって……
そういう……複雑に絡まった気持ちが伝わって来た。
「───あ……
じゃああたしが協力しようか──…?
ほら、色々マキが本当はどう思ってるか聞き出して……」
「─────いい。」
「……でも……っ」
それくらいならあたしにも
「───ほんとにいらない。
今は何しても辛いからさ……ありがとう、彩ちゃん。」
「…………」
「───…彩ちゃんもさ、好きな人がいるならもう合コンなんか来るなよ?」
「……うん……ごめん…」
何も出来ない自分が恥ずかしくて、顔を上げると
「じゃ、オレこっちだから。変な話してごめんね。」
「……ううん。」
「話聞いてくれてありがとう。じゃあ、ね」
「あ、うん、じゃあ……」
───そう言って、手を振った斗真くんの背中を見つめた。
───…あたしは
何故かあの時の斗真くんが忘れられない。
……マキ。
斗真くんはあなたの事を真剣に想っていたよ。
想って……いたよ──…?



