“──このままだと、
彩はただのクラッシャーだよ。”
初めて気付かされた。
“高山さんと元彼女さんを別れさせて、今度は朝岡さんとチカさんを別れさせて。
一体いくつカップル壊せば気が済むわけ?”
───胸に刺さる一言。
……でも……
“……彩ならさ……
朝岡さんの立場とか気持ち……
分かるはずでしょ───…?“
ナナはいつも的を得た事を言っていた。
────そして
“彩、いいの?
これで最後なんだよ?
この機会逃して彩は一生後悔しない?”
拭えないジレンマ。
“桜井彩!笹原ナナ!
出席します!!”
解き放ってくれたのはナナだった。
“…ナナは…
イヤだよ…………
彩が後悔して泣く姿見るのだけは絶対嫌だからね─…!”
そう言って、“後悔しないで”とあたしに最後のチャンスを与えてくれた。
ナナと過ごしたかけがえのない日々が、次々と宝物へと形を変えていく。
────…ナナ。
あなたには頭が上がらない。
お互いが明日から、
もう違う場所へ羽ばたいてしまう事がとてつもなく寂しい。
寂しい。
寂しいよ──……
「───ナナがいなくても、ちゃんと頑張るんだよ。」
「…………っ」
───寂しい、けれど。
「────親友だよ。
彩はずっと、ずっと──…」
「……バカ……っ
当たり前──…じゃんっ……」
───…離れてしまっても。
こうやって絆は消えないから。
そう思えば、少し寂しくない。
ナナが、どうか元気でやっていけますように。
「──…ありがとうね…」
そう言って、ナナとも握手を交わして。
“大好きだよ”
───思いきり強く抱き合い、
「───またねっ!」
互いに笑顔で背を向けた。



