「……あ、朝岡さん…
じゃあ何食べたい…?」
「───えっ?
えぇ~……と……
───…じゃ豆腐……。」
「わ、分かった……」
完全にギクシャクする二人を、横で見ている三人はニヤニヤ。
絶っっっ対!
趣味悪いっっっ!
「……………、」
でも───…
……これめちゃくちゃ恥ずかしい。
きっと今、顔から湯気が大量に出ているに違いない……。
緊張からか、小刻みに震える指がもどかしくてもどかしくて仕方ない。
それでもやっとの思いで豆腐を掴んで湯気を冷まし、
「────……た……
────……食べて…?」
「~~~~~~…ッ」
視線を逸らす真っ赤な朝岡さんの口に近付けると、
─────…ぱくっ。
朝岡さんも何かを振り切ったように食べてくれた。
「……美味しい?」
「……うん。
うま……──ゲホゲホッ!!!!」
次の瞬間、朝岡さんはむせるように咳をして
「─────…っ…
───もうあかん!!!!
あかんってほんまに!!!!!
俺死ぬ!!!!!!!!」
ゲホゲホと咳を繰り返しては、あたしより真っ赤な顔で床に手を付いていた。
「あはははは!!!!何だそれ!!いつもの純じゃねぇ!!!!」
「──…腹痛い。
純、彩の前ではいつもそんなんなの?」
「“死ぬ”だって。あの純が………」
再びお腹を抱えて笑い転げる三人に、朝岡さんはバッと勢いよく
「───…うるさいっ!!
お前らが変なリクエストばっかりするからやろ!」
「んなこと言っちゃって~♪本当は~♪」
「余裕ないくせに~♪」
「嬉しいくせに~♪」
「~~~~お前らなぁ~~……!!!!!!」
「───あははは♪」
───…そんな感じで。
初めて朝岡さんの誕生日をみんなで祝った日は、本当に賑やかだった。
朝岡さんを想う気持ちが随所に籠っていて、溢れていて。
終始、こんな感じで笑いが絶えなくて……。
楽しくて楽しくてしょうがなかった。
笑ってばっかりだった。
何をしても楽しかった。
今でも目を閉じれば鮮明に思い出せる、色褪せない記憶───……。



