「何なのそれぇ!!!
そこまで言っといて言わないなんてひどいじゃんっ!!!!
教えてよ教えてっ!!!!」
猛反撃、猛反論をするあたしに、ナナはくすくすと意味深に笑う。
「ちょっとぉ!!!!
ナナ笑ってないで教えてよっ!!!!!」
「────彩さぁ?」
「……なっ……なによ……?」
「───何でそんなに朝岡さんの事でムキになってるの?」
「───────!」
不意を突かれ、言葉が出ない。
だって……
だってそれは………
「……や………だから…
その…………別に深い意味はなくて………」
「───彩、
何だかんだ言って、朝岡さんの事気になってるんじゃないの?」
──────!?!?!?
「……ちっ…違うよ違う!!絶対違うってば!!!」
「───ふーん?
でもどうでも良かったら、こんなにムキになったりしないし、別に朝岡さんが誰とキスしようがどーでもいいんじゃないかなぁ?」
「…………っ」
「───違うかい?」
にーっこり、ナナが笑う。
確信犯とも言えるナナに誘導尋問され、
“やられた”とはめられた自分を認めるしかなかった。



