千悠くんは甘くて危険

「ちょっとちょっと!いつの間に美藤くんにお近づきになってたの?!」


美藤くんの呼び出しから解放されて教室に戻った時、咲が鼻息を荒くして詰めてきた。


「こんな事なら告白しなきゃ良かった…。」


咲をガン無視して机の上に突っ伏す。


あの後の続きとしてはーー……


「俺さ、モテるじゃん?優しくて甘い王子様でやってるじゃん?あれ表向きの顔な訳。実際、女も大嫌いなの。で、そればっかりだと疲れるから俺のストレスの捌け口になってくれない?」


あれほどまでに王子様だと思っていた美藤くんは何処にも姿がなく、代わりにバッチリ悪役サイド…魔王がそう言って微笑んだ。


「ストレスの捌け口って…何すればいいの??」