ーー……


「美藤(みとう)くん!好きですっ!」


あーあ、言っちゃった。中学の頃からずっとずっと好きだった人に、愛の告白。高校に入ってからも人気は衰えることなくどんどん人気になっていくから焦ったの。


「ありがとう…?」


「はい!」


ありがとうって言ってもらえた!私ってば密かに想ってた甲斐あったぁ!やるやるぅ!


返事を聞いて私は満足して颯爽とその場を去る。放課後の校舎裏といえば告白スポットである。その辺もぬかりなく調べ、今日を迎えたの。告白の場所ってスマホで検索かけまくって。


「はぁあ♡♡今日もカッコよかったなぁ…。ありゃあ全女子が惚れるのは当たり前だよ♡」


もちろん、私も例外ではない。


中学で一緒になって、一目惚れして、追っかけて同じ高校に入った。苦手な勉強も死ぬ気でやったし。何度天に召されかけたか。


「ちょっと待って…!」


ムフフと顔をゆるませてニヤニヤしていると、後ろから手首を掴まれ引き止められた。


「きゃあああぁ!何すんのよ!!」


反射的だったの。


身を守る体術を習ってるだけなの。


バッチーーーーンと鈍い音が響き渡った後、私は手首をつかんできた人物を投げ飛ばした。つまりはそう…平手打ちからの背負い投げ…的な?