しばし、真剣そうな顔で考えた後。
「…決めた!決めましたよルクシー」
「うん。何?」
「…プリンです」
「…あ、そう」
プリンか。チョコじゃなくて良かったのか。
「そういえばさっき、ポリバケツで食べたいって言ってたもんな」
「はい!夢なんですよ俺。プリンをポリバケツで食べること…。あっ、それと古今東西色々な種類のプリンを集めて、プリパしたいなぁ」
…プリパ?何だそれは。
「プリパって何?」
気軽に尋ねると、ルトリアは目を光らせて唾を飛ばした。
「あなた、プリパを知らないんですか!全く…まだまだ勉強が足りませんね?」
「??ごめん…?」
え?俺、謝るようなこと言った?
プリパって、そんな誰もが知ってるワードなの?
「プリパというのはですね、プリンパーティーの略称です」
「…プリンパーティー…?」
「そう!色んなプリンを食べ比べるパーティーです。いつかやりたいですね~。姉さんが駄目って言うから出来ないんですよ。俺は将来、いつか必ず、プリパを開催します。それが夢なんです」
うっとりと、夢を語ってくれるルトリア。
うん、用語解説ありがとう。そんなの知らなくて当然だ。
「やれば良いじゃん…」
安い夢だな、って言いそうになったよ。
「あっ!でもよく考えたら、チョコパも良いですね。アイパも良いかも」
「チョコパ…は分かるけど、アイパは何…?」
チョコパってのは、チョコレートパーティーだよな?
アイパのアイ…って何?
「アイスクリームですよ、アイスクリーム」
「あぁ、成程…。…アイスクリームは腹壊しそうだから、やめた方が良いと思う」
「え~…」
えーじゃなくて。
「大体、プリンもギリギリアウトじゃないか?食べ過ぎると腹壊すぞ」
「やだ!プリンはやです~!やるんです、パーティー」
「いや…気持ちは分かるけどさ…」
そんな子供みたいに駄々こねても。
それとも、好きなもの食べまくって腹壊すなら、本望なのか?
「じゃあルクシーと一緒にやりましょう。二人で半分こずつ食べたら、お腹壊さずに済みますよ、きっと」
名案!とばかりにぽんと手を打つルトリア。
「えー…。でも、俺そんなにプリン好きな訳じゃ…」
「大丈夫ですよ。今から好きになれば良いんです。きっと好きになれますよ。何せ俺の大好物ですからね」
何?その自信。
プリンには世界を変える力がある、とでも言わんばかりじゃないか。
「あのな、ルトリア。それは…」
俺が話しかけた、そのとき。
会場に置いてある、大きな柱時計が鳴り出した。
自分達が時間を忘れて話し込んでいたことに、そのときになって初めて気がついた。
「…決めた!決めましたよルクシー」
「うん。何?」
「…プリンです」
「…あ、そう」
プリンか。チョコじゃなくて良かったのか。
「そういえばさっき、ポリバケツで食べたいって言ってたもんな」
「はい!夢なんですよ俺。プリンをポリバケツで食べること…。あっ、それと古今東西色々な種類のプリンを集めて、プリパしたいなぁ」
…プリパ?何だそれは。
「プリパって何?」
気軽に尋ねると、ルトリアは目を光らせて唾を飛ばした。
「あなた、プリパを知らないんですか!全く…まだまだ勉強が足りませんね?」
「??ごめん…?」
え?俺、謝るようなこと言った?
プリパって、そんな誰もが知ってるワードなの?
「プリパというのはですね、プリンパーティーの略称です」
「…プリンパーティー…?」
「そう!色んなプリンを食べ比べるパーティーです。いつかやりたいですね~。姉さんが駄目って言うから出来ないんですよ。俺は将来、いつか必ず、プリパを開催します。それが夢なんです」
うっとりと、夢を語ってくれるルトリア。
うん、用語解説ありがとう。そんなの知らなくて当然だ。
「やれば良いじゃん…」
安い夢だな、って言いそうになったよ。
「あっ!でもよく考えたら、チョコパも良いですね。アイパも良いかも」
「チョコパ…は分かるけど、アイパは何…?」
チョコパってのは、チョコレートパーティーだよな?
アイパのアイ…って何?
「アイスクリームですよ、アイスクリーム」
「あぁ、成程…。…アイスクリームは腹壊しそうだから、やめた方が良いと思う」
「え~…」
えーじゃなくて。
「大体、プリンもギリギリアウトじゃないか?食べ過ぎると腹壊すぞ」
「やだ!プリンはやです~!やるんです、パーティー」
「いや…気持ちは分かるけどさ…」
そんな子供みたいに駄々こねても。
それとも、好きなもの食べまくって腹壊すなら、本望なのか?
「じゃあルクシーと一緒にやりましょう。二人で半分こずつ食べたら、お腹壊さずに済みますよ、きっと」
名案!とばかりにぽんと手を打つルトリア。
「えー…。でも、俺そんなにプリン好きな訳じゃ…」
「大丈夫ですよ。今から好きになれば良いんです。きっと好きになれますよ。何せ俺の大好物ですからね」
何?その自信。
プリンには世界を変える力がある、とでも言わんばかりじゃないか。
「あのな、ルトリア。それは…」
俺が話しかけた、そのとき。
会場に置いてある、大きな柱時計が鳴り出した。
自分達が時間を忘れて話し込んでいたことに、そのときになって初めて気がついた。


