Music of Frontier

朝起きて、俺はまず携帯を手に取り、Twittersにツイートした。

皆、見てくれると良いなぁ。

その日、まず一番に俺に祝福をくれたのは。

「あ、ルトリア…おはよう。それと…誕生日おめでとう」

「ありがとうございます、ルクシー」

やっぱり、ルクシーであった。

誰に言われても嬉しいけど、やっぱり一番大事な親友に祝福をもらうと、喜びもひとしおだね。

そう、誕生日。

今日は、記念すべき俺の誕生日なのである。

何歳になったのかは…乙女の秘密ということで。

「ルクシーは毎年覚えててくれますね」

「ん…?まぁな。お前も俺の誕生日覚えてるだろ」

まぁそうなんだけど。

誕生日って、覚えてもらえると、嬉しいものだよね。

大事な人ならなおさら。

両親に誕生日を忘れられることは度々あったが、ルクシーが俺の誕生日を忘れたことは一度もないのだ。

「一応プレゼント用意してるから、やる」

「わぁい」

これも、毎年恒例行事。

お前、良い年した大人が誕生日プレゼントで喜ぶなんて、と思うかもしれないが。

何歳になったって、誕生日プレゼントもらえば嬉しいものだよ。

物が嬉しいと言うか、その気持ちが嬉しい。

「今年は何ですか?」

「大したものじゃないぞ?」

「ルクシーからもらったものなら、何でも嬉しいですよ」

何ならその辺で拾ってきた石でも喜ぶよ。

しかし、ルクシーからのプレゼントは石などではなく。

もっと嬉しいものだった。

「わぁ…。綺麗」

「一応それ、アシスファルト産のそこそこ有名ブランドのものだから」

「ありがとうございます。素敵ですね」

ルクシーがくれたのは、俺の誕生石がついた綺麗なネックレスだった。

わぁい。早速つけよう。

「似合います?」

「あぁ。似合うよ」

やったぁ。お気に入り。

これ、明日からずっとつけよう。

一日の始めにルクシーからこんな素敵なプレゼントをもらって、もうこれだけで俺は今日、大変満足である。

だが、俺の誕生日イベントはこれだけでは終わらない。

有り難いことに。