Music of Frontier

ラジオ終了後。




「はぁ~。今日のラジオも楽しかったですねぇ」

「そうだね」

ラジオの収録を行ったスタジオの廊下を、俺はベーシュさんと二人で歩いていた。

疲れたけど、でも楽しかった。

「最近は、お悩み相談にも慣れてきましたし…」

「…でも、いちごオーレさんのお悩みには困ってたじゃない」

「ぐっ…!そ、それは…俺の管轄外って言うか…」

ちょっと変化球だったと言うか…。

「と、とにかく。大抵のお悩みなら、ばっちりアドバイスしてみせますよ。エセカウンセラールトリアです」

ぐっ、と親指を立てる俺。

ただし、恋愛のお悩みは管轄外。

「…じゃ、私のお悩みにも答えられる?ルトリア」

「ベーシュさんのお悩み…?」

って、何?

このエセカウンセラーな俺でお悩み解決出来るなら、何でも言ってくれれば…。

「大したお悩みじゃないんだよ。ただ、ルトリアから、確信が欲しいの」

「確信…?」

「…私、今度は上手く生きられてるかな?」

「…」

上手く…上手く、か。

どういうのが、上手な、正しい生き方かは分からないし、誰にも決められないが…。

それでも、ベーシュさんは…。

「…大丈夫。上手に生きてますよ」

「…そうかな」

「えぇ。胸を張って良いです」

「…うん。ありがと」

ベーシュさんは、嬉しそうに微笑んだ。

実に珍しい。ベーシュさんが笑うなんて。

元々美人だが、笑うと更に美人だな。

「これからも一緒に頑張りましょうね、ベーシュさん」

「うん」

力になれたのかは分からないが…元気が出たようなので、良かった。

誰だって思い悩んでるより、笑顔でいた方が良いに決まってる。