Music of Frontier

当然ながら、ではあるが。

俺は『frontier』をやめるつもりは、これっぽっちもない。

マグノリア家の恥さらし?

それがどうした。俺はもうマグノリア家とは一切関係のない人間だ。

家の体面なんて、俺の知ったことではない。

そもそも、俺を家から追い出したのはそっちだろう。

自分達が追い出した人間に、何で今更口出し出来ると思ったのか。

マグノリア家の体面にいくら泥を塗られようが、俺は全く困らない。

勝手に泥塗れになってくれ。

そもそも、何故彼らは今頃になって、俺に連絡を寄越したのか。

それは多分、先日の慰労会ライブのせいだろう。

あのとき、俺の出自を知る者があの会場にいたのだ。

そこから漏れたんだろう。エミスキーかもしれないし、ラトベルかもしれない。

あるいは、俺をいじめていたルームメイトかもしれない。

かつてのクラスメイトの一人かもしれない。

まぁ、リークしたのが誰であっても構わないが。

ともかく、あのライブで俺が芸能活動をしていることを知り。

両親は大激怒して、こうして怒りの手紙を送ってきた訳だ。

手紙には、俺の自宅の住所や電話番号を知らせろとも書いてあった。

別に会いに来ようとしている訳じゃない。事務所を通さず、俺に直接恨み節をぶつけたいだけだ。

誰が教えるか。ばーか。

それにしても、両親は何処まで見たんだろうか?

yourtubeにアップされている俺の動画は観たのかな?

写真集の方は?ファッション雑誌は?

今月も、見開きページに俺とルクシーが一面を飾っているファッション雑誌が出ているはずだが。

あれはもう見たのかな?

俺達がキャンペーンモデルを務めた、化粧品ブランドのポスターは?

俺のTwittersは見つけただろうか?

それらを見て、両親がどんな反応をしたかと想像すると、俺は思わず笑いそうになった。

自分達の息子が、雑誌の一面に顔を晒し、女に媚びるような笑顔でポーズを決めているのを見て。

両親が怒り狂うところを、是非とも見てみたかったよ。

かなり愉快な光景だったことだろう。

そして、二人は急いで俺にこんな低俗な仕事をやめさせようと、筆を取った訳だ。

今すぐやめろ、と。