Music of Frontier

こんな理不尽なことって、あるだろうか。

「しかも…ですね?俺にカンニング疑惑被せた人、俺の友達…だと思ってた人なんですよ」

「…!」

「他の友達も、すっかり俺のことを無視するようになりましたしね…」

実質俺は、友達を全員なくした訳だ。

元々多くなかったのに、エミスキーとラトベル、イーリアがいなくなったら…俺は完全にボッチだ。

少なくとも、学校では。

「ルトリア…それは…。何て言ったら良いか…」

これには、さすがのルクシーも何と言って慰めて良いか分からないようだった。

うん、大丈夫。無理して慰めてくれなくて良い。

慰めようとしてくれてるってだけで、充分慰められてるから。

「大丈夫ですよ。結局…友達だと思ってたのは俺だけだったんでしょうね」

「…そうかもしれないな。本当に友達なら…ルトリアが傷ついてる今こそ、味方になってやるはずだ」

味方になるどころか、敵に回ってる始末だもんね。

賢い立ち回りなのかもしれないが、俺にとっては辛いだけだ。

「ルトリア…。本当に辛かったな。俺…何もしてあげられなくて…」

「大丈夫です。今こうして話し相手になってくれてるだけで…充分助かってますから」

「でも…。それ、何とか出来ないのか?ルトリアは無実なんだから…。もっと上の人に相談する、とか…」

「いいえ、良いんです。無駄だって分かってますから」

担任の教官も、学年主任も信じてくれなかったのに。

学年主任以上の上の人なんて、もっと信じてくれないに決まってる。

そもそも、話すら聞いてもらえまい。

それに、今更その話を蒸し返したら…先輩達がまた、何をしてくるか分からない。

これ以上、日常を引っ掻き回されたくはなかった。

「…先輩達が、卒業するまでの辛抱だと思って…我慢します」

「でも…ルトリア…」

「平気ですよ。あなただけでも、俺の味方をしてくれる人がいるんだと思えば…頑張れますから」

姉の励ましでは、全然元気が出なかったのに。

ちょっとルクシーと話しただけで、もう少し頑張ろう、と思えた。

やっぱり、持つべき者は本物の親友だ。

ルクシーがいてくれて、良かった。

俺は改めて、そう思った。