Music of Frontier

誰が俺に冤罪を着せようとしているのか、俺には分からなかった。

でも、その犯人はすぐに見つかった。

エミスキーとラトベルが自分の部屋に帰った後、夕方遅くになって、同室の先輩達が戻ってきた。

帰ってきた室長は、俺の顔を見るなり、にや、と嫌な笑みを浮かべた。

もうその顔を見ただけで分かる。

大体、先輩達は俺とは学年が違うのだから、俺に今日何があったのかなんて知っているはずがない。

それなのに、この嫌な笑い方。

…あることないこと、教官に告げ口したのはこいつか。

そういえば、うちのクラスの教官殿は…去年先輩のクラスの担任だったな。

これで合点が行った。

「…何ですか」

こちらを見ながらにやにやする先輩に腹が立って、俺はそう聞いた。

しかし。

「いや、別に?カンニングしなきゃ点数取れない奴は大変だなと思って」

「…」

…やっぱり知ってるのか。

じゃ、こいつで間違いないようだな。

詰め寄って、ふざけんなこの野郎、と殴り飛ばしてやりたかった。

しかし、そんなことをしてもこいつは、俺に濡れ衣を着せたことを認めはしないだろうし。

この学校は、教官、先輩の言うことが絶対なのだ。俺が何を言っても、相手にはされない。

結局のところ、俺は口をつぐんで耐え忍ぶしかないのだ。