Music of Frontier

「じゃ、次の質問行きましょう。えー…あ、今来た質問。『メンバー仲は良いですか?』」

メンバー仲か。

巷のバンドやアイドルグループは、メンバー内で分裂とか、メンバー仲が悪過ぎて解散寸前とか、不穏な噂が立ったりしてるけども。

我々に限っては、今のところその心配は欠片ほどもない。

「メンバー仲は良いですよ。皆仲良しです」

俺がそう答えると、他の四人も同意した。

これは文句なく良いと思うよ。強がりでなく本当に。

「ライブ後は必ず全員で打ち上げしてますしね。今夜も、この後皆で打ち上げです」

「元々仲良しグループで始めたようなものだからな」

そうそう。

ベーシュさんだけは、スカウトして入ってもらったけど。今ではすっかり馴染んでるし。

メンバー仲が不穏、という事態は避けられている。

「では、次…。『尊敬しているアーティストはいますか』」

うん。この質問は簡単だ。

「尊敬しているアーティストですか。自分以外のアーティストは全員尊敬してますよ、俺は」

「分かる、俺もだ」

ルクシーは俺と同意見。

「エルは『ポテサラーズ』さんかな~」

あっ、それは分かる。

尊敬する先輩だよね。俺達にとっては雲の上の存在だから、尊敬することさえおこがましい気がするが。

「それから…『歌ってるときどんなこと考えてるんですか?』」

これは…ちょっと難問だな。

え?正直に言って良いの?これ。

「…皆何考えてます?」

俺は振り向いて、ルクシー達に質問を振った。

「難しいな…。そのときによって違うが…」

「エルはあんまり何も考えてないな。『やべぇテンション上がってきたぁぁ!』とか思ってる」

それは俺もあるな。

ノリノリのときはそんな感じ。

「俺は割と、自分の楽器に集中してるな。それと、考えるときは『皆喜んで聴いてくれてるかな?』とか考えてる」

と、ルクシー。

ルクシーあなた、真面目。

「ミヤノは?」

「あ~…。俺は割と現実的なこと考えてる。ライブのときは特に。この次に歌う曲は何だったかとか。時間配分とか」

「成程…。ミヤノはリーダーですからね、無意識にそういうこと考えちゃうんでしょうね」

とっても真面目。大変頼りになる我らのリーダー、ミヤノ。

「ベーシュさんはどうです?歌うとき何考えてます?」

「『楽しいな』しか考えてない。まず自分が楽しまないと、聴く人を楽しませることは出来ないと思うから」

あなたほどのイケメンはいないな。

「何それイケメンっ…!弟子入りさせてもらって良いですか?」

「良いよ。それで、ルトリアは何考えながら歌ってるの?」

「…」

…うん。