Music of Frontier

カワウソ寿司。

一貫100円から、様々なネタを提供してくれる、リーズナブルな回転寿司チェーン店である。

俺達はそこに入って、リッチに回転寿司で打ち上げをした。

「よし、それじゃかんぱーい」

「かんぱーい」

カチン、と皆で湯飲みを合わせる。

「…何でアガリで乾杯してんの?」

「言うな。寿司屋なんだから仕方ないだろ」

そうそう、気にするな。

俺はどうせお酒飲めないし。お茶で充分。

お茶最高。美味しい。

「よし、じゃあ俺お腹空いてるので食べますね」

「ルトリーヌ。エルに卵焼き取って。あ、そこのハンバーグも」

「あ、はい。これで良いです?」

「おー。せんきゅー!」

「私、赤だし頼むね」

「あ、俺も頼む。それとフライドポテト頼んで、皆で食べよう」

「寿司屋なのにフライドポテトかよ」

「回転寿司だからな」

メニュー豊富なのが良いよね、回転寿司。

回らない方のお寿司屋さんだと、これだけ豊富なメニューは望めない。

さて、じゃあ俺はそこのタイと、サーモンと…あ、でもお昼も鮭おにぎり食べたか。まぁ良いや。

それとこっちの、ツナコーン軍艦…。

「ルトリア、あなたは赤だし要る?」

「じゃあ、俺もください。ルクシーは?」

「…あのな、お前ら」

うん?

皆わちゃわちゃと回転寿司を楽しもうとしていたところ。

ルクシー一人だけが、眉間に皺を寄せていた。

「どうしたんですか?ルクシー…」

「…食べる前に、少し今日の反省会しよう…とは思わないのか?」

「…」

「…」

「…」

俺、ミヤノ、エルーシアの三人は無言で止まったが。

ベーシュさんだけは、

「…あ、店員さん。赤だし三人前」

「畏まりました~」

まるで動じていなかった。さすが。

「…エルは別に反省することないし~。皆頑張ったんだから良いじゃん」

「あぁ、今日は大成功と言って良いだろう。文句なく」

「私もそう思う。それに…今は反省会より、食べたい」

「あ、俺もです」

「…お前ら…。…はぁ、もう良い分かった。存分に食べろ」

ありがとうございます。

じゃ、そうさせてもらいます。

と言うか既に食べてます。

ツナコーン美味しいね。