Music of Frontier

「あぁぁ。はらはらする~。緊張する~!」

「落ち着け。大丈夫だよ」

先に到着した俺達は、これから訪れるであろう未来のメンバーを待ちながら、そわそわしていた。

今日は、新メンバー候補をスカウトしに来たのである。

ミヤノから連絡を取ってもらい、今日の約束を取り付けた。

本当はミヤノとエルーシアにも来て欲しかったのだが、生憎二人は今日都合が悪いということで、俺とルクシーだけで来た。

とても緊張します。

「落ち着いてられないですよ。だって、もし俺が変なこと言ったら、『こいつ変なこと言うからこのバンドに入るのやめよ』とか思われるかもしれないじゃないですか」

「そのときは仕方ない。お前が変なこと言ったくらいで入るのをやめる人なら、そもそもうちには向いてないんだ」

あっ、成程。

言われてみれば。

「どんな人ですかね~…」

「…どんな人だろうなぁ…」

ミヤノの情報によれば。

女の子で、若くて、美人で、ギターが凄く上手くて、歌もそこそこ上手い子なんだよね?

これだけ聞くと、欠点らしい欠点は見られないが…。

しかし、忘れてはいけない。

あのときミヤノは、「彼女を新メンバーに迎えるには、問題が二つある」と言った。

一つ目の問題は、俺がボーカルに転向することで解決した。

でも…二つ目の問題は、まだ解決していない。

結局二つ目の問題って何だったのか、あのときは聞きそびれてしまったが…。

…何なんだろうな?問題って。

もしかして、私服がめちゃくちゃダサいとか…。いや、まさかそんなことは。

しかも、私服がダサいくらいはどうということはない。俺も似たようなもんだし。

ということは、他にも何か問題が…。

…と、思ったとき。

「…あなた達、『ダーク・エンジェルズ』の人?」

「ふぁっ!」

思考を強制的に中断させられ、俺は慌てて顔を上げた。