「ど、どうしたらって、、、」
自分が赤面しているのが分かる。
恥ずかしくて、顔を背けたいが慧吾様がわたしの膝に頭を乗せ、見上げているから隠そうにも隠せない。
わたしの方が8つも年上なのに、、、情けない。
「でも、どうしてわたしなんですか?慧吾様なら、、、家柄も良く容姿端麗なので、わたしなんかより、もっと他に素敵な方とのご縁があるんじゃないですか?」
わたしがそう言うと、慧吾様は少し黙り込み、そして「それは、、、鈴は、俺じゃダメってこと?」と言った。
「そうゆう意味ではなくて、」
「俺は鈴がいいから、鈴に言ってるんだ。」
慧吾様はそう言ったあと、身体を起こし、ズボンの後ろポケットからお財布を取り出すと、中を開き、何かを引き抜いた。
そして、それをわたしに差し出したのだ。
「これ、、、」
わたしは慧吾様が差し出したものをそっと手に取って見た。
それはポラロイド写真で、そこにはまだ幼さが残る13歳の慧吾様とわたしが写っていた。
「これ、撮った時の事、覚えてる?」
「はい。確か、、、旦那様にポラロイドカメラを貰ったばかりで、最初の1枚目が失敗して、2枚目に撮った写真ですよね?」
そうだ。
試しに1枚目を撮ろうって、慧吾様がわたしとの2ショットを撮ろうとしたけれど、失敗して頭しか写っていなくて、それに笑いながら2枚目に撮った写真だ。
「この写真、好きなんだ。俺は半分しか写っていないけど、笑顔の鈴がちゃんと写ってて、、、俺はカナダに居た時、肌見放さずこの写真を持っていた。」
そう言いながら、慧吾様は切なげに微笑み、「その写真を見ては、ずっと、、、鈴に会いたいと思ってた。」と言ったのだった。



