夕方、もやもやした気分で帰路につこうとしていた時、久しぶりに父さんから連絡が入った。
内容は、キラリに関するさらなる調査結果だった。
「高校時代、キラリはストーカー行為をしていたことがあるらしい」
その言葉に、僕は思わず息を飲んだ。被害者は、キラリが好意を寄せていた男子学生の恋人だったという。嫉妬からか、執拗に彼女をつけ回し、最終的には軽い擦り傷を負わせる事態に発展。
幸い示談で収まったそうだが、一歩間違えば、取り返しのつかない事件になっていたかもしれない。
父さんは、この新しい情報をまとめたファイルをすでに涼介に送っていた。涼介は法的措置を視野に入れ、キラリとの話し合いに向けて着々と準備を進めている。
これで彼女のストーカー行為は二度目ということになる。そして今度のターゲットは、間違いなく僕だ。
すでにキラリは、僕の勤務先であるサクラスクエアを突き止めている。そこで、警備室にも協力を仰ぎ、エントランスに彼女の姿が確認された場合は即連絡をもらうようにしてある。
父さんによると、圭衣ちゃんの存在はまだキラリに知られていない様子だった。しかし、それも時間の問題だと感じていた。
父さんは万が一を考え、彼女の父であるジョセフさんと相談の上で、圭衣ちゃんにボディーガードをつけたという。彼女自身には知らせず、恐怖心を煽らないように配慮してのことだった。
……、本当に、何という事態だろう。
僕が今やるべきことはただひとつ──
涼介と協力し、キラリを徹底的に排除することだ。
彼女を僕と圭衣ちゃん、ILP、そしてピーターズファミリークラブから完全に切り離す。
その準備を進めなければならない。少しだけ、暗闇の中に光が差した気がする。焦らず、一歩一歩、確実に進んでいこう──圭衣ちゃんを守るために。
内容は、キラリに関するさらなる調査結果だった。
「高校時代、キラリはストーカー行為をしていたことがあるらしい」
その言葉に、僕は思わず息を飲んだ。被害者は、キラリが好意を寄せていた男子学生の恋人だったという。嫉妬からか、執拗に彼女をつけ回し、最終的には軽い擦り傷を負わせる事態に発展。
幸い示談で収まったそうだが、一歩間違えば、取り返しのつかない事件になっていたかもしれない。
父さんは、この新しい情報をまとめたファイルをすでに涼介に送っていた。涼介は法的措置を視野に入れ、キラリとの話し合いに向けて着々と準備を進めている。
これで彼女のストーカー行為は二度目ということになる。そして今度のターゲットは、間違いなく僕だ。
すでにキラリは、僕の勤務先であるサクラスクエアを突き止めている。そこで、警備室にも協力を仰ぎ、エントランスに彼女の姿が確認された場合は即連絡をもらうようにしてある。
父さんによると、圭衣ちゃんの存在はまだキラリに知られていない様子だった。しかし、それも時間の問題だと感じていた。
父さんは万が一を考え、彼女の父であるジョセフさんと相談の上で、圭衣ちゃんにボディーガードをつけたという。彼女自身には知らせず、恐怖心を煽らないように配慮してのことだった。
……、本当に、何という事態だろう。
僕が今やるべきことはただひとつ──
涼介と協力し、キラリを徹底的に排除することだ。
彼女を僕と圭衣ちゃん、ILP、そしてピーターズファミリークラブから完全に切り離す。
その準備を進めなければならない。少しだけ、暗闇の中に光が差した気がする。焦らず、一歩一歩、確実に進んでいこう──圭衣ちゃんを守るために。



