キラリのことを調べる傍らで、大和についても探りを入れていた。けれど、彼のことは簡単には調べられない。
感が鋭くて、下手に動けば、すべてが明るみに出る前にバレてしまいそうだった。それに、大和はあまりSNSを使わない。キラリのように、あからさまな情報をネット上に残すタイプではない。
手がかりが少ない中で身近にいる相手のことを知らないという、このもどかしさが胸を締めつける。
今回は、妹たちや慶智の王子たちを巻き込むつもりはなかった。私と大和のことで、葉子や美愛に余計な心配をかけたくない。彼女たちの結婚生活に影を落とすなんて、絶対に避けたい。
頼れるのは、パステルピーターズのリリー、ジュリア、ミッシェルの三人、そして──私自身だけだった。
大和とは、これまでと変わらず家を行き来し、一緒に過ごしている。むしろ彼の方は、前よりも優しくなったように感じる。言葉も態度も、甘さを増している。
けれど、それを素直に喜んでいいのか、戸惑っている自分がいる。
もしかしたら、何か後ろめたい気持ちがあるから優しくしているのかもしれない──そんな不安が、胸の奥にうずくまっていた。
彼といる空間は、心地いい。変に気を遣わなくても済む関係──そう思っていたけれど、本当は違った。
私はまだ、大切なことを彼に話せていない。
ピーターズファミリーのこと。ガーリーロリータファッションのこと。自分の“本当の趣味”を、打ち明ける勇気が持てずにいた。
……、だけど、大和もまた、同じだった。
彼もピーターズファミリーを愛しているのに、そのことを私には話していない。
お互い様なのかもしれない。
だけど、それでも私は──どうしたいのか、自分でもわからなくなっていた。
どうしてこんなにも心がザワつくのか。
どうして、いつものようにストレートに聞けないのか。
わからない。
だけど……、このままではいけない気がしていた。
感が鋭くて、下手に動けば、すべてが明るみに出る前にバレてしまいそうだった。それに、大和はあまりSNSを使わない。キラリのように、あからさまな情報をネット上に残すタイプではない。
手がかりが少ない中で身近にいる相手のことを知らないという、このもどかしさが胸を締めつける。
今回は、妹たちや慶智の王子たちを巻き込むつもりはなかった。私と大和のことで、葉子や美愛に余計な心配をかけたくない。彼女たちの結婚生活に影を落とすなんて、絶対に避けたい。
頼れるのは、パステルピーターズのリリー、ジュリア、ミッシェルの三人、そして──私自身だけだった。
大和とは、これまでと変わらず家を行き来し、一緒に過ごしている。むしろ彼の方は、前よりも優しくなったように感じる。言葉も態度も、甘さを増している。
けれど、それを素直に喜んでいいのか、戸惑っている自分がいる。
もしかしたら、何か後ろめたい気持ちがあるから優しくしているのかもしれない──そんな不安が、胸の奥にうずくまっていた。
彼といる空間は、心地いい。変に気を遣わなくても済む関係──そう思っていたけれど、本当は違った。
私はまだ、大切なことを彼に話せていない。
ピーターズファミリーのこと。ガーリーロリータファッションのこと。自分の“本当の趣味”を、打ち明ける勇気が持てずにいた。
……、だけど、大和もまた、同じだった。
彼もピーターズファミリーを愛しているのに、そのことを私には話していない。
お互い様なのかもしれない。
だけど、それでも私は──どうしたいのか、自分でもわからなくなっていた。
どうしてこんなにも心がザワつくのか。
どうして、いつものようにストレートに聞けないのか。
わからない。
だけど……、このままではいけない気がしていた。



