だったら、どうしてキラリと結婚しないの?
なぜ私にプロポーズしたの?
……、もしかして、家柄の問題?
でも、うち──花村家は普通の一般家庭だよ。彼女と結婚できない、何か事情があるとしか思えない。
気づけば、私の頭の中では勝手に「キラリが訳あり本命で、私は二股をかけられている相手」という、ドラマさながらの図式が出来上がっていた。憶測が憶測を呼び、自分でも収拾がつかない。
……、まずは、キラリのことをもっと詳しく調べないと。
彼女のフルネームはすでにわかっている。
手っ取り早くSNSで検索してみると、あっという間に彼女のアカウントがヒットした。
アイビールックに身を包んだピーターズファミリーでの集合写真、自撮り、日々のつぶやき──投稿は思った以上に多い。
以前はプチプラアパレルショップで働いていたようだが、現在はアルバイトを続けながら転職活動中のようだった。
そして、ある投稿に目が留まる。それは──昨日、コンベンションで私が見かけた大和の後ろ姿の写真と共に投稿された文章だった。
「久しぶりに彼氏とデートでピーターズコンベンション。私がプレゼントした薄紫のカラーシャツと紫の水玉のネクタイが、とても似合っている丸大くん♡」
……はあ?
これって、どういうこと?
丸大くんって……誰?
やっぱり、大和……二股なの?
……、もう、見なきゃよかった。
けれどふと、冷静になる。
ここまでする必要、ある?
なんで私は、大和のことじゃなくて、キラリを調べてるの?
彼女が私のショップとお客様に暴言を吐いたから?
でも、それについてはセキュリティが対応してくれたし、ILP側でも除名の方向で動いているってミッシェルちゃんから報告も受けた。
じゃあ、なんで……。
なんでこんなに彼女のことが気になって、こんなにもイライラしているんだろう?
──答えは出ないまま、私は寝室へ戻る。
隣で穏やかに眠る大和の寝顔を見つめ、そっと隣に横たわった。
目を閉じ、何度も深呼吸を繰り返す。
けれど、頭の中のざわつきは収まらない。
そのとき──
「ん……、けいちゃん……、こっち、おいで。ぎゅって、したい……」
寝ぼけたような声で、彼が私を抱き寄せた。
ワンコみたいに、甘えるように。その腕の中で、彼はすぐに再び眠りに落ちていく。
──ああ、ずるいな。こんなふうに甘えられたら、私の方が苦しくなってしまうよ。
目を閉じても、眠れなかった。彼のぬくもりを感じながら、私はそっと吐息をついた。
夜明けは、もうすぐそこだった。
なぜ私にプロポーズしたの?
……、もしかして、家柄の問題?
でも、うち──花村家は普通の一般家庭だよ。彼女と結婚できない、何か事情があるとしか思えない。
気づけば、私の頭の中では勝手に「キラリが訳あり本命で、私は二股をかけられている相手」という、ドラマさながらの図式が出来上がっていた。憶測が憶測を呼び、自分でも収拾がつかない。
……、まずは、キラリのことをもっと詳しく調べないと。
彼女のフルネームはすでにわかっている。
手っ取り早くSNSで検索してみると、あっという間に彼女のアカウントがヒットした。
アイビールックに身を包んだピーターズファミリーでの集合写真、自撮り、日々のつぶやき──投稿は思った以上に多い。
以前はプチプラアパレルショップで働いていたようだが、現在はアルバイトを続けながら転職活動中のようだった。
そして、ある投稿に目が留まる。それは──昨日、コンベンションで私が見かけた大和の後ろ姿の写真と共に投稿された文章だった。
「久しぶりに彼氏とデートでピーターズコンベンション。私がプレゼントした薄紫のカラーシャツと紫の水玉のネクタイが、とても似合っている丸大くん♡」
……はあ?
これって、どういうこと?
丸大くんって……誰?
やっぱり、大和……二股なの?
……、もう、見なきゃよかった。
けれどふと、冷静になる。
ここまでする必要、ある?
なんで私は、大和のことじゃなくて、キラリを調べてるの?
彼女が私のショップとお客様に暴言を吐いたから?
でも、それについてはセキュリティが対応してくれたし、ILP側でも除名の方向で動いているってミッシェルちゃんから報告も受けた。
じゃあ、なんで……。
なんでこんなに彼女のことが気になって、こんなにもイライラしているんだろう?
──答えは出ないまま、私は寝室へ戻る。
隣で穏やかに眠る大和の寝顔を見つめ、そっと隣に横たわった。
目を閉じ、何度も深呼吸を繰り返す。
けれど、頭の中のざわつきは収まらない。
そのとき──
「ん……、けいちゃん……、こっち、おいで。ぎゅって、したい……」
寝ぼけたような声で、彼が私を抱き寄せた。
ワンコみたいに、甘えるように。その腕の中で、彼はすぐに再び眠りに落ちていく。
──ああ、ずるいな。こんなふうに甘えられたら、私の方が苦しくなってしまうよ。
目を閉じても、眠れなかった。彼のぬくもりを感じながら、私はそっと吐息をついた。
夜明けは、もうすぐそこだった。



