結局あのあと、情にほだされるようにして彼と甘い夜を過ごしてしまった。
今は、大和が隣で静かに眠っている。安心しきった顔で、まるで子犬のような寝顔だ。私はしばらくその寝顔を見つめてから、そっとスマートフォンを手に取り、静かに寝室を出た。
リビングのソファに座って、ミッシェルちゃんから届いていたメッセージを開く。
まずは大和の情報に目を通す。
……、けれど、そこに書かれていたのは、ごく基本的なことだけだった。やはり、ILPとしてもこれが精一杯だったのだろう。
大和は6年ほど前からILPに所属しており、仕事の合間を縫って、たまにコンベンションに参加しているらしい。
彼のグループには、他に三人の男性と一人の女性がいる。
その女性──工藤キラリ。年齢は三十歳。
彼女がILPに入会したのは三年前。私と同じ時期だ。
グループをどういう経緯で組んだのかは不明だったが、キラリが他クラブに対して攻撃的な態度を取り始めたのは、ここ一年半ほど前からとのことだった。
ILPとしても、彼女の行動を問題視しており、大和を含む男性メンバーにも話し合いの場が設けられたという。
『このまま他クラブに対する侮辱行為や、ILPの名に泥を塗るような行動が続くなら、工藤キラリを除名処分にし、止めようとしないメンバーにも相応の措置を取る』──そう通達されたそうだ。
それなのに……、なぜ彼らは、あの場で彼女を止めようとしなかったのだろう?
まるでキラリを庇っているかのように見えた。男性たちは、ただ彼女を宥めるばかりで、誰一人として注意を口にしなかった。
──まさか、キラリに弱みでも握られている?
でも、それなら逆だ。烏丸大和であれば、彼女にとって不利な情報など簡単に集められるはず。
なのに、どうして……?
そこまで考えて──ふと、心臓がぎゅっと音を立てたような気がした。
……、まさか、大和の本命って──キラリ?
私、まさか……、二股をかけられてるの?
そんなわけ──
……、でも、じゃあ、あの態度の説明がつかない。
震える指先でスマホを伏せ、私は深くため息を吐いた。
心の中に、不安の種がひとつ、またひとつと芽吹いていく音がした。
今は、大和が隣で静かに眠っている。安心しきった顔で、まるで子犬のような寝顔だ。私はしばらくその寝顔を見つめてから、そっとスマートフォンを手に取り、静かに寝室を出た。
リビングのソファに座って、ミッシェルちゃんから届いていたメッセージを開く。
まずは大和の情報に目を通す。
……、けれど、そこに書かれていたのは、ごく基本的なことだけだった。やはり、ILPとしてもこれが精一杯だったのだろう。
大和は6年ほど前からILPに所属しており、仕事の合間を縫って、たまにコンベンションに参加しているらしい。
彼のグループには、他に三人の男性と一人の女性がいる。
その女性──工藤キラリ。年齢は三十歳。
彼女がILPに入会したのは三年前。私と同じ時期だ。
グループをどういう経緯で組んだのかは不明だったが、キラリが他クラブに対して攻撃的な態度を取り始めたのは、ここ一年半ほど前からとのことだった。
ILPとしても、彼女の行動を問題視しており、大和を含む男性メンバーにも話し合いの場が設けられたという。
『このまま他クラブに対する侮辱行為や、ILPの名に泥を塗るような行動が続くなら、工藤キラリを除名処分にし、止めようとしないメンバーにも相応の措置を取る』──そう通達されたそうだ。
それなのに……、なぜ彼らは、あの場で彼女を止めようとしなかったのだろう?
まるでキラリを庇っているかのように見えた。男性たちは、ただ彼女を宥めるばかりで、誰一人として注意を口にしなかった。
──まさか、キラリに弱みでも握られている?
でも、それなら逆だ。烏丸大和であれば、彼女にとって不利な情報など簡単に集められるはず。
なのに、どうして……?
そこまで考えて──ふと、心臓がぎゅっと音を立てたような気がした。
……、まさか、大和の本命って──キラリ?
私、まさか……、二股をかけられてるの?
そんなわけ──
……、でも、じゃあ、あの態度の説明がつかない。
震える指先でスマホを伏せ、私は深くため息を吐いた。
心の中に、不安の種がひとつ、またひとつと芽吹いていく音がした。



