「このことを知っているのは?」
「雅と仁だけだよ」
「わかった。それ以外には口外するな。引き続き、おまえたち三人でできることを進めろ。私から大家族には伝える。それから京にも悟られるなよ。万が一のためだ。私の方でも調べてみる。何かわかったら必ず共有しろ。すべてをはっきりさせてから、悠士の処分を決める」
父さんはそう言って席を立つと、ケータイを手に取りながら書斎へと向かった。
部屋に残された僕は、隣に座る母さんに目を向ける。
「母さん、ごめん。こんなことになってしまって。でもね、別れても僕の気持ちは変わらないんだ。だから圭衣ちゃんを、陰ながら守りたい」
「……、あなたが謝ることなんて、何ひとつないわよ。むしろ、悠士のせいで圭衣ちゃんとあなたがこんなにも苦しんでいるなんて……、私の方こそ、申し訳なくて仕方がない。悠士はたしかに私たちの家族だけど、立場を悪用した罪は、重いわ。今はお父さんを信じてあげて」
「うん、わかってるよ。……、ねぇ、母さん。僕、もう一度だけ圭衣ちゃんにプロポーズしてみるよ。たとえダメでも、後悔だけはしたくないから」
母さんは少し驚いたように目を見開いたあと、ふっと微笑んだ。
「まぁ……、上手くいくといいわね。応援してるわよ」
その言葉と同時に、母さんが僕をギュッと抱きしめてくれた。この年になっても、母さんのハグって、どこかホッとする。
まるで、小さかった頃、僕が趣味のことでいじめられた時、泣きながら帰った僕を、こうして何も言わずに包み込んでくれた、あの時のように。
「雅と仁だけだよ」
「わかった。それ以外には口外するな。引き続き、おまえたち三人でできることを進めろ。私から大家族には伝える。それから京にも悟られるなよ。万が一のためだ。私の方でも調べてみる。何かわかったら必ず共有しろ。すべてをはっきりさせてから、悠士の処分を決める」
父さんはそう言って席を立つと、ケータイを手に取りながら書斎へと向かった。
部屋に残された僕は、隣に座る母さんに目を向ける。
「母さん、ごめん。こんなことになってしまって。でもね、別れても僕の気持ちは変わらないんだ。だから圭衣ちゃんを、陰ながら守りたい」
「……、あなたが謝ることなんて、何ひとつないわよ。むしろ、悠士のせいで圭衣ちゃんとあなたがこんなにも苦しんでいるなんて……、私の方こそ、申し訳なくて仕方がない。悠士はたしかに私たちの家族だけど、立場を悪用した罪は、重いわ。今はお父さんを信じてあげて」
「うん、わかってるよ。……、ねぇ、母さん。僕、もう一度だけ圭衣ちゃんにプロポーズしてみるよ。たとえダメでも、後悔だけはしたくないから」
母さんは少し驚いたように目を見開いたあと、ふっと微笑んだ。
「まぁ……、上手くいくといいわね。応援してるわよ」
その言葉と同時に、母さんが僕をギュッと抱きしめてくれた。この年になっても、母さんのハグって、どこかホッとする。
まるで、小さかった頃、僕が趣味のことでいじめられた時、泣きながら帰った僕を、こうして何も言わずに包み込んでくれた、あの時のように。



