婿入り希望の御曹司様とCool Beautyな彼女の結婚攻防戦〜長女圭衣の誰にも言えない3つの秘密〜花村三姉妹 圭衣と大和の物語

「キラリの件、父さんも調べてくれてたよね。……、でも、もう一度ちゃんと自分の口から話しておきたいんだ」


そう前置きして、僕は圭衣ちゃんと別れる少し前に起きた出来事を、改めて両親に語り始めた。


キラリによるストーカー行為、それに気づくのが遅れて圭衣ちゃんを守れなかった自分の不甲斐なさ。さらには、自分の感情を抑えきれずに彼女を追い詰めてしまったことも……、全部。


そして、ここに来る途中で受け取った仁からのメッセージの内容も伝えた。


会社での圭衣ちゃんの様子に違和感を抱いた葉子ちゃんが仁に相談し、仁が水面下で調査を進めた結果──浮かび上がった黒幕は、信じがたい人物だった。


「……、悠士兄ちゃんだったんだ」

 
父さんと母さんの表情が一瞬固まる。けれど、驚きの中に、父さんは何か思い当たる節があるような険しい顔をしていた。


僕は続けて、花村家のジョセフさんと久美子さんが圭衣ちゃんに対して取っている不可解な態度も伝えた。


「父さんたち……、本当に、なにも知らない?」


その問いに、父さんは眉をひそめ、少し目を伏せてから答える。

「まさか! そんなこと、知っていたら放っておくはずがないだろう。おまえと圭衣ちゃんが別れたのは残念だが、それは2人の問題だと捉えていた」


その言葉に、僕ははっきりと意思を伝える。


「もし父さんたちが、悠士兄ちゃんを庇うなら……、僕はこの家とも、大家族とも縁を切る。“抑強扶弱”を掲げながら、身内に甘くてどうするんだよ」

 
言葉を飲み込むように、両親はしばらく沈黙した。父さんは腕を組み、深く考え込んだような表情で一点を見つめ、母さんは、信じたくないというような目で僕を見ていた。


でも、これが僕の本気なんだ。