コクリと頷き、紫道の言葉に静かに耳を傾けた。
「まず、全体的なこと。これらの一連は俺も、慶智の王子たちが絡んでいると思う。それが“誰か”が問題だ」
紫道のジュエリーショップには、大和や仁さんをはじめ、同年代の彼らがよく訪れる。パートナーへの贈り物や、自分用のタイピン、カフスの相談など皆、紫道とは顔馴染みだ。
「まずは九条仁さん。ホテル9(クー)のオーナーで、葉子の旦那さんでもある。彼は仲間思いだが、俺の店を認めてくれてる。不動産絡みで圧力をかけてくるとは考えにくい。これは以前の件からも分かってる」
それにあの不動産屋で起きた不可解な“断られ続け”の連続。仁さんのやり方ではない、と私も思う。
「次に、西園寺雅さん。Bon Bonグループの社長で、美愛ちゃんの夫。雅さんも仁さん同様、大和さんと仲が良いが、あんな手段を取るとは思えない。彼は美愛ちゃんを溺愛しているし、おまえのことも、今までずっと気を遣ってくれてた。違うな」
たしかに別れた後も、自宅に招いてくれた。あの気配りを覚えている。
「伊集院涼介先生も同様だ。彼がこんな脅しまがいのことをしたら、弁護士バッジが危うい。法の裏表、誰より理解してる人間だ。絶対にやらない」
紫道は、ひとつずつ可能性を消していく。冷静で、客観的に。まるで探偵のように、順を追って。
「……、大和さんに関しては、俺からは“違う”とだけ言っておく。詳しいことは、今は話せない。けど、信じてくれて構わない」
紫道がそう言うなら、信じるしかない。
……、では、烏丸大和?
心の奥で、その名前を繰り返した。
でも、私自身も信じたがっている。
いくら“大和”が情報屋でも、こんなやり方を選ぶような人じゃない。
そうであってほしい。
「まず、全体的なこと。これらの一連は俺も、慶智の王子たちが絡んでいると思う。それが“誰か”が問題だ」
紫道のジュエリーショップには、大和や仁さんをはじめ、同年代の彼らがよく訪れる。パートナーへの贈り物や、自分用のタイピン、カフスの相談など皆、紫道とは顔馴染みだ。
「まずは九条仁さん。ホテル9(クー)のオーナーで、葉子の旦那さんでもある。彼は仲間思いだが、俺の店を認めてくれてる。不動産絡みで圧力をかけてくるとは考えにくい。これは以前の件からも分かってる」
それにあの不動産屋で起きた不可解な“断られ続け”の連続。仁さんのやり方ではない、と私も思う。
「次に、西園寺雅さん。Bon Bonグループの社長で、美愛ちゃんの夫。雅さんも仁さん同様、大和さんと仲が良いが、あんな手段を取るとは思えない。彼は美愛ちゃんを溺愛しているし、おまえのことも、今までずっと気を遣ってくれてた。違うな」
たしかに別れた後も、自宅に招いてくれた。あの気配りを覚えている。
「伊集院涼介先生も同様だ。彼がこんな脅しまがいのことをしたら、弁護士バッジが危うい。法の裏表、誰より理解してる人間だ。絶対にやらない」
紫道は、ひとつずつ可能性を消していく。冷静で、客観的に。まるで探偵のように、順を追って。
「……、大和さんに関しては、俺からは“違う”とだけ言っておく。詳しいことは、今は話せない。けど、信じてくれて構わない」
紫道がそう言うなら、信じるしかない。
……、では、烏丸大和?
心の奥で、その名前を繰り返した。
でも、私自身も信じたがっている。
いくら“大和”が情報屋でも、こんなやり方を選ぶような人じゃない。
そうであってほしい。



