〜響心〜

『こ、こ』


私にも分かるように言いながら指を指してくれた。出会った時から葵は優しかった。


着いた場所は空き教室で、今は使っていない場所だった。


私達はお昼を食べながら色々なことを話していた。


『一緒に食べてて大丈夫なの?』


『大丈夫だよ』『僕が誘ったんだから大丈夫じゃないわけないじゃん』

ニッコリと笑いかけられた。整っているその顔はとても綺麗だった。


『美咲はお弁当なんだね』『美味しそう』


『普通だよ』


『葵は売店のやつ?』


『そう』『親が仕事で忙しいから、売店で済ましてって言われてる』


『私の親も忙しいからわかるな〜』


『え、お弁当自分で作ってるの?』


『うん、そうだよ』


『すごいね!』『料理まったくダメだから尊敬する』




(キンコン)

『あ、チャイムなったから行こっか』

『うん』


話しながら食べていたから、いつもより食べ終わるのが遅かった。