〜響心〜

最近はもう少しでこの道を歩かなくなると思うと色々なことを考えながら帰る。思うことと言っても初めて葵と会話をしたこと、図書館に足繁く通っていたこと、全部葵との思い出が多い。


家にの前に着くといつもない車が止まっていた。


リビングにはお母さんとお父さんがいた。


『おかえり』


『ただいま』

おかえり。なんて言われたのは何ヶ月ぶりだろう。久しぶりに言われた言葉に少し気持ちが軽くなった。


『美咲、転校の話をしようか。』


お父さんが口を開いて、家族会議が始まった。