〜響心〜

2年生になり始めた今日も私は1人だ。


自己紹介などもあったが、ほとんど覚えていない。


耳が聞こえない私のことを皆は腫れ物のような目で見て、話しかけてない。


気を使われながら話されるより楽だからいいけど。


機械的に足を動かし、下を向きながら歩いていると駅に着いていた。


小さい頃憧れていたキラキラした高校生にはなれないもんだな。


考え事をしていると後ろから肩を叩かれた。


振り向くと男の子がなにかを話している。


(これ、君の?)