ツレナイ彼×ツヨガリ彼女

「おまたせ。冷ましてないだろうな?」
大きめのちぐはぐなカップを持ち、ベランダに戻った慶介。
いつの間にか慶介の部屋には理香子が好きなほうじ茶も常備されている。

「熱いぞ?」
そう言って慎重にカップを渡す。
カップの中には温かなほうじ茶がいれられていた。

「やっぱり和菓子には茶だな」
いつものように、理香子の隣に慶介が座る。
右が慶介、左が理香子。
仕事をするときと同じ配置だ。

いつの間にかこの配置が二人とも落ち着くようになった。

「いただきます!」
二人でベランダからの景色を見ながら大判焼きを頬ばる。

「おいしい!」
理香子が喜び慶介を見ると、慶介は満足そうに微笑む。
「一口、交換しようぜぇ~」
「うん」
理香子はこしあん、慶介はクリームを食べている。

「こっちもおいしい!」
「だろ?」
二人は食の好みも似ている。
慶介のために何かできないかと理香子が毎日作る朝食も、夕食も、慶介は残さずおいしいと完食していた。

「明日、病院だよな」
「うん」
「俺も一緒に行きたい」
「・・・私一人で行けるよ?」
「だめ。一緒に居たいし、病院の帰りにやりたいことあるんだ。」
「なに?」