ツレナイ彼×ツヨガリ彼女

慶介と理香子の呼吸に部署内の誰もが驚いていた。
性格も仕事の向き合い方も正反対の二人。
なのに、不思議とふたりのペアは呼吸が合っていて、お互いに足りないところを補い合いながら、今まで以上にペースアップした業務をこなせている。
これは当人たちも驚きの状態で、どれだけ近藤が二人を理解してくれていたのかが分かる。

「結城、昼飯は?」
「あーちょっとお腹の調子が悪くて。パスします。お腹すいたら食べるんで。」
慶介はいつも近くの食堂で一人昼食を済ませる。
時々コンビニで買ったものを自分の机で食べながら仕事をする日もできたが、だいたいは休憩は休憩時間と場所を変えて気持ちを切り替えている。

一方理香子は適当なものを仕事をしながら机でつまむのが日常茶飯事だった。

家から持ってきたサンドウィッチやおにぎり、コンビニで買ったゼリー飲料の日もある。
「下痢か?」
慶介がわざと自分の方に理香子の視線を向けさせようと反応しそうなことを口にすると理香子はまんまと慶介の方を鋭くにらみ視線を向けた。
「デリカシーってものがないの?」
いつもは他の社員がいる場所で敬語使う。
でも時々、慶介に挑発されたり感化されてため口がでることがあった。