独占欲が強い俺様ヤンキーに愛された私の正体は、、、

『あぁそうだな明日だな明日廃工場で落ち合おう。黒田も、、そうだなすまない会長が』



ふと起きた時そんな会話が聞こえた。
また龍騎は明日戦いに行くらしい。




「んんっ龍騎くんっ」
『あ、ほの起きたか、飯でも食いに行くか?』

さっきまでの会話が嘘みたいに笑顔で私に話しかけてくる。でもその笑顔は苦笑いで無理して笑ってるってすぐ分かる。明日のこと、気にしてるんだね


『何食べたい?どこまでも連れてくぞ』


今はそんなことより明日の戦いが気になって仕方ない


「あのさ」


モヤモヤしてても埒が明かない

『ん?』
「明日どっか行くの?」
『ああえっと、出かける』
「どこに?」
『お前は知らくていい』

どうして教えてくれないんだろう
私足でまといなのか

『ちょっと黒田と出かけんのお前は家にいてろよ』
「嘘だね」

龍騎は一瞬驚いた顔していた
私に嘘つくなんて1万年早いっての

「戦いに行くんでしょ?」
『聞いてたのか?』
「ほぼ聞こえてた」
『ならそういうことだよ行かなきゃなんねーの』
『だけどお前は来るな』
「なんで?私龍騎くんと戦えるのに?」
『俺はお前を守りたいんだ守られるタチじゃない』

とそこで切り裂くようにほのの電話が鳴った
私を物として使うお母さんからだった


「ちょっと出てくる」
『いやここで話せ』
「わかった」

鳴り止まない電話に出る

もしもーしいまなにしてんの家にも帰って来ないで

「どこでもいいでしょあともう帰らない」

あーそなん?どうでもいいけどさあんた仕事残ってるよ分かってる?今日の夜8時からあんたが来てくれないとお金入んないよーあんたの学費も払えないしーお父さんもさー

「あもうわかったよ行くよ行けばいいんでしょ?」

じゃあ小野川町の廃工場で私は先に下見してるから絶対に来いよ来なかったらどうなるか分かってんだろうなお前はただの人殺しなんだからーーー



あぁほんとにストレス
人殺しにさせたのはあんたなのに
こんなふうに育てたのはあんたなのに
なんで私ばっかりこんな目にっ

『終わったか?』
「今日の8時に小野川町の廃工場に来いだって」
『それ俺がいっていいか?』

龍騎はそう殺意の籠った目で言った

「え、なんで」
『決まってんだろそんなやつ俺が殺してやるよ』
「…」
『俺が殺ったらもうこき使われることもない言ったろ?俺がお前を守るって』

龍騎はほのを強く抱き締めた
まるで離さないとでも言うように

私はそんなことを言われて涙を零した
初めて心の居場所ができた気がした

『お前はここに居てくれ』
「私を、助けてくれるの?」
『当たり前だお前は俺のなんだからよ』
『もうお前を解放してやるよ』
「ありがとう龍騎くんっ」
『あと4時間もあるし飯くいに行こう飯!』

龍騎は小学生みたいな笑顔で私にそう言った
私にはもうこの人しかいない
幼い頃に教えてあげたかった。辛いことがあっても何年後かには最愛の人が現れて私をの闇から救い出してくれるって。こんなに幸せになれるって


夜につづく