涙の向こう側


「俺も、、、ふみかを愛しているのに、寂しさを埋める何かを求めてしまう時があります。でも、それはふみかを裏切ることになるのに、、、俺は何を考えてるんだろうって、自分を責めて、、、。いつも夢にふみかが出てくると"自分の幸せを考えて?"って言うんです。でも、自分の幸せって何だろうって、、、ふみかが居ないのに、俺は幸せになっていいのか?って自問自答したりして。」

優作さんはわたしを抱きしめながら、そう語った。

わたしも同じ。
明人が居なくなって、わたしだけ幸せを見つけていいのか、生きてていいのか分からなくなって、、、

でも、優作さんも一緒だった。

わたしと同じ気持ちだったんだ。

「やっぱり人間って、弱い生き物ですね。前に笑莉さんがふみかと同じことを言ったように、誰かと一緒に居ないと強く生きていけないのかもしれません。」

そう言うと、優作さんはわたしをゆっくりと放した。

そして、優作さんの顔を見上げてみると、優作さんは涙を流していた。

「最近、俺も笑莉さんと一緒に居ると落ち着くんです。だから、、、笑莉さん。」
「、、、はい。」
「俺とパートナーとして、一緒に生きていきませんか?」
「パートナー、、、?」
「はい。お互い心の中に愛する者がいる、けど独り者同士で、パートナーとして俺は笑莉さんにそばにいて欲しいです。」

優作さんはそう言って、涙顔で優しく微笑んだ。

「、、、わたしなんかで、、、いいんですか?」
「俺は、笑莉さんがいいです。笑莉さんは、俺じゃ、、、ダメですか?」

優作さんの言葉にわたしは涙が溢れ、そして優作さんに抱きついた。

「わたしも、、、優作さんのそばに居たいです。」
「ありがとう、笑莉さん。」

わたしたちは、お互いの心に空いている穴を埋めるように、冷え切った心を温め合うように強く抱きしめあった。

その後、わたしたちはパートナーとして一緒に過ごすようになり、わたし自身は心理カウンセラーを目指して勉強を始めた。

やはり、優作さんのそばに居ると落ち着く。
優作さんが居てくれると思うと、寂しさも消え去っていく。

一度死を選んだわたしだったが、わたしは自分の心の拠り所と、自分が経験した悲しみを活かしながら生きていく意味を見つけたのだった。



―END―