野良猫みたいな君


学校に着くと、すでに芽衣は来ていた。

「おはよー、芽衣。今日も元気そうだね」


「おっはよー!ねえねえ、雛乃ちゃん。
今日のビックニュース!!うちのクラスの西条遥くんに好きな人がいるらしいよ!」

「へー、そうなんだ。知らなかった」

「もー、雛乃ちゃん興味ないー。西条遥くんだよ!あのイケメンに好きな人だよ!もうそれが、西条くんの片想いらしいのー。誰か気になっちゃう」

そう思うよねと芽衣は興奮気味に尋ねてくる。


私は返答に困りながら、「そうだね。誰なんだろうね」と答えておいた。



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それから、授業を受けて今はお昼休み。


私と芽衣は食堂に行き、それぞれお昼ご飯を食べながら芽衣の話を聞いている。


「…それでね。あ、健くーん!こっちで食べようよ」


健くんと芽衣の幼馴染でお似合いな2人。

健くんが芽衣を思う気持ちは分かりやすすぎるのだけど、芽衣は気づいていないみたい。

私は密かに、応援している。


健くんと芽衣、私で話をして、教室に戻ろうとしていると遥くんがいた。


「あ、西条くんだね!今日もカッコいいー‼︎毎日拝みたい」

「いや、拝むって…」

彼は人だよ。神様じゃないよ。

「わかってないなー。推しだよ‼︎目の保養だもの」


という感じで私たちは教室に戻り残りの授業を受けて帰った。

「じゃあね。バイバイ、雛乃ちゃん!」

「うん、じゃあね」