野良猫みたいな君



その日は一旦うちに帰って荷物をまとめると遥くんに言うと、彼も一緒に行くと言う。

なので、私は彼にまとめた荷物を持ってもらうことにした。

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それからは、彼の家でお世話になりながら私は学校に通うことにした。

案外、ここは学校からも遠くなく安心した。

が、

そこで私は驚いた。

なんと彼は、私と同じ高校2年生だったのだ。

朝、普通に私が学校に行く準備をしていると彼も私と同じ高校の制服を着ていたのだ。

「ねえ、遥くんって滝山高校なの?」

「うん、滝山高校の西条遥。2-Aだけど…もしかして、雛乃も?」


「えっと、うん。木下雛乃(きのしたひなの)。2-Aだよ」


2人とも『まさか』という顔をしているのだろう。

同じクラスだったのだから。

でも、同じクラスだからといい関わりがあるのかと問われれば、否。

互いに存在は認識していても、誰なのかは気にならなかった。


私の友達の芽衣に聞けばわかるだろうが。

芽衣はどこから持ってきたのか分からないほどの量の情報を持っているのだ。

それはもう、怖いほどに。


「ねえ、私先に行くね。…あと、学校では最低限話しかけないでね」

「りょーかい。じゃーな」

私は彼の家から学校に向かう。

彼と同居している事がバレないように細心の注意を払う。

きっと、バレてしまったら怖い目に遭ってしまう。


私は少し急足で向かった。