私の声を呼んだのは…
「何?葉時」思わず葉時の顔を睨む
―葉時 拓也
サラサラな黒髪に綺麗な二重瞼。そして血色の良い唇。黒縁メガネをしており、イケメン。はい、イケメンです。
こいつとは、塾が同じ。そして2年ぐらい通ってるわけなんだけどずーと、ずーと同じクラスと隣の席。
イケメンと隣とか最高じゃんっ!って思うでしょ?
それは断じてない!だってこの人私と目が合えば中指。そして暴言暴力は当たり前。本当に最低な人。
「塾遅刻するよ?」あと授業開始時間まで数分。私も歩くペースを速める。
「ほんとだ、やっべ」葉時が時計を確認して走り出したので私も走り出す。エレベーターにスライング交じりで乗る。
「やっぱりこの塾古いね」エレベーターには鉄のサビがあちこちについていて全体に古臭い。「やっぱり、そうだよな」暫く沈黙が続く。でもすぐにポンっという音が聞こえてエレベーターを降りた。
目の前には白い壁紙1面に塾のチラシや合格実績が載っている。その中から教室案内の紙を探した。
えーと、B1だから603教室かな?603の教室まで歩いていく。
「葉時何処の教室?」神様。どうか葉時だけとは…
「603」葉時は形のいい唇を意地悪そうに上げて笑った。
ほんとうに、本当に…!こいつだけとは、同じクラスになりたくなかったのに(泣)!
