「それならよかった。俺に抱きしめられたり、手を掴まれてキスされたりするのは、嫌じゃない?」
「そんな!ギアルお兄様にされて嫌なことなんてありません!」
不安そうに言うギアルを見て、クレアは慌てて否定する。そんなクレアに、ギアルは本当に嬉しそうな微笑みを返す。そして、クレアの片手を掴んだままクレアの前に跪いた。
「だったら、俺との婚約、受け入れてくれるよね?」
「第二王子ともあろうお方が、そんな跪くなんておやめください!」
「俺はクレアが了承してくれるまでやめないよ」
フフッと少しだけ意地の悪そうな笑みを浮かべながら、ギアルはまたクレアの手の甲にキスを落とす。そのおかげで、クレアの顔はさらに真っ赤になった。
(お兄様ったらずるい!これじゃ断ることなんてできない……そもそも、断る意思なんて私にあるのかしら?こんなに嬉しい気持ちになっているのに。私だって、断りたくないって思ってしまっている)
クレアはギアルを見つめて、静かに深呼吸した。
「わかりました。婚約の件、謹んでお受けします」
「本当に!よかった!」
クレアを見上げてギアルは目を輝かせる。そして、すぐに立ち上がるとクレアを抱きしめた。
「ああ、嬉しいよクレア。一生かけて大事にする。幸せにするよクレア」
「お、お兄様、苦しいです……!」
「あ、ああ、ごめん。嬉しすぎてつい。あ、それからクレア。もうお兄様は無しだろう。夫婦になるんだし。名前を呼んでほしいな」
「えっ!」
クレアから体を離してクレアの肩を掴んだまま、ギアルはクレアの顔を覗き込む。サラリと靡いたギアルの美しい銀髪が光に照らされて美しく光った。
「え、えっと、ギアル様……」
「ふふ、嬉しいな、どうしよう、嬉しくて堪らないよ。……ねえ、クレア、キスしてもいいかな」
「……はい!?」
(キ、キス!?オリヴァー様にだってされたことなかったのに、ギアル様とキス!?ええ!?)
クレアの顔がまた見る見ると真っ赤になっていく。それを見てギアルはクレアに顔をどんどん近づけていく。
「もちろん、クレアが嫌ならしないよ。断ってくれて構わない。でも、断られないのなら、俺は今すぐにでもクレアにキスしたい」
そう言いながら、片手でクレアの頬を優しく撫でながらクレアの目の前に顔を近づけ、額を合わせる。
(ギアル様の顔が!目の前に!)
クレアは今にも沸騰してしまうのではないかと思うほどに顔が熱くなっていた。でも、ギアルにそんなことをされてもクレアはちっとも嫌ではない。むしろ嬉しささえ感じてしまう。それがギアルに伝わったのだろうか、ギアルは少しだけ嬉しそうに微笑んだ。
「嫌がらないなら、良いように受け止めるよ」
そう言って、ギアルはクレアの唇に優しく口付けた。
婚約破棄されてビンタをしてしまい、ありもしない噂を流され悪女呼ばわりされていた令嬢は、実は第二王子だった幼馴染と再会し助けられ婚約を申し込まれる。
ずっと幼馴染の令嬢を好きだった第二王子は、その後令嬢と結婚して令嬢を一生涯愛しぬき、二人は周囲が羨むほどの溺愛夫婦として幸せに暮らしていくのだった。
「そんな!ギアルお兄様にされて嫌なことなんてありません!」
不安そうに言うギアルを見て、クレアは慌てて否定する。そんなクレアに、ギアルは本当に嬉しそうな微笑みを返す。そして、クレアの片手を掴んだままクレアの前に跪いた。
「だったら、俺との婚約、受け入れてくれるよね?」
「第二王子ともあろうお方が、そんな跪くなんておやめください!」
「俺はクレアが了承してくれるまでやめないよ」
フフッと少しだけ意地の悪そうな笑みを浮かべながら、ギアルはまたクレアの手の甲にキスを落とす。そのおかげで、クレアの顔はさらに真っ赤になった。
(お兄様ったらずるい!これじゃ断ることなんてできない……そもそも、断る意思なんて私にあるのかしら?こんなに嬉しい気持ちになっているのに。私だって、断りたくないって思ってしまっている)
クレアはギアルを見つめて、静かに深呼吸した。
「わかりました。婚約の件、謹んでお受けします」
「本当に!よかった!」
クレアを見上げてギアルは目を輝かせる。そして、すぐに立ち上がるとクレアを抱きしめた。
「ああ、嬉しいよクレア。一生かけて大事にする。幸せにするよクレア」
「お、お兄様、苦しいです……!」
「あ、ああ、ごめん。嬉しすぎてつい。あ、それからクレア。もうお兄様は無しだろう。夫婦になるんだし。名前を呼んでほしいな」
「えっ!」
クレアから体を離してクレアの肩を掴んだまま、ギアルはクレアの顔を覗き込む。サラリと靡いたギアルの美しい銀髪が光に照らされて美しく光った。
「え、えっと、ギアル様……」
「ふふ、嬉しいな、どうしよう、嬉しくて堪らないよ。……ねえ、クレア、キスしてもいいかな」
「……はい!?」
(キ、キス!?オリヴァー様にだってされたことなかったのに、ギアル様とキス!?ええ!?)
クレアの顔がまた見る見ると真っ赤になっていく。それを見てギアルはクレアに顔をどんどん近づけていく。
「もちろん、クレアが嫌ならしないよ。断ってくれて構わない。でも、断られないのなら、俺は今すぐにでもクレアにキスしたい」
そう言いながら、片手でクレアの頬を優しく撫でながらクレアの目の前に顔を近づけ、額を合わせる。
(ギアル様の顔が!目の前に!)
クレアは今にも沸騰してしまうのではないかと思うほどに顔が熱くなっていた。でも、ギアルにそんなことをされてもクレアはちっとも嫌ではない。むしろ嬉しささえ感じてしまう。それがギアルに伝わったのだろうか、ギアルは少しだけ嬉しそうに微笑んだ。
「嫌がらないなら、良いように受け止めるよ」
そう言って、ギアルはクレアの唇に優しく口付けた。
婚約破棄されてビンタをしてしまい、ありもしない噂を流され悪女呼ばわりされていた令嬢は、実は第二王子だった幼馴染と再会し助けられ婚約を申し込まれる。
ずっと幼馴染の令嬢を好きだった第二王子は、その後令嬢と結婚して令嬢を一生涯愛しぬき、二人は周囲が羨むほどの溺愛夫婦として幸せに暮らしていくのだった。



