わかるような、わからないような。
死んだと言われたけれど、実際にこうして生きている。どういうことなのだろう。
「……お前は本当に道間か?」
「生まれは道間家で間違いございませんよ。ただ、『破魔家』としての意味で問われているのならば、わたしは道間ではありません。わたしは無能の忌子ですから」
無能だけなら忌子と呼ばれることはなかっただろうが、わたしはこの色を持っている。ゆえに、道間であって道間でない。子を産む道具としても使われる予定がなくなったのなら、わたしはただの忌子だ。
「……なるほど、無能、か。道理で違和感があるわけだ」
鬼はそっと息を吐き、わたしの上からどいてくれた。
だけど、わたしは起き上がっていいものかどうかがわからなかったので、そのままの体勢で首を巡らせる。
死んだと言われたけれど、実際にこうして生きている。どういうことなのだろう。
「……お前は本当に道間か?」
「生まれは道間家で間違いございませんよ。ただ、『破魔家』としての意味で問われているのならば、わたしは道間ではありません。わたしは無能の忌子ですから」
無能だけなら忌子と呼ばれることはなかっただろうが、わたしはこの色を持っている。ゆえに、道間であって道間でない。子を産む道具としても使われる予定がなくなったのなら、わたしはただの忌子だ。
「……なるほど、無能、か。道理で違和感があるわけだ」
鬼はそっと息を吐き、わたしの上からどいてくれた。
だけど、わたしは起き上がっていいものかどうかがわからなかったので、そのままの体勢で首を巡らせる。


