運命みたいな恋は、ほら!すぐそこに転がっている

「俺は梨々香が不器用だとも社交性がないとも思わないよ」
「そうかしら」

自分なりに努力はしているつもりだけれど、要領の悪い人間だという自負はある。

「梨々香は自己評価が低すぎるんだよ。もう少し自分に自信を持ったら良い」

自己評価が低いなんて初めて言われた。
考えてみれば、私は自分に自信が持てるものなんて何もない。

「優しいし、きれい好きだし、料理もうまい。俺は梨々香のことが大好きだよ」
「え?」

一瞬で頭の中が真っ白になった。
私を励ますために言ってくれている言葉だとわかっていても、私は心臓が大きく鳴っているのを感じていた。