運命みたいな恋は、ほら!すぐそこに転がっている

「このくらいの時期のお子さんは成長にもかなりの個人差がありますし、一概にそうだとは言えないのですが、この数時間晴斗くんを見させてもらって,少し多動の傾向があるかなと感じました」

どうですかと、先生が私の方を見る。

「そうですね、でも」
「体に傷やあざが多いのもそのせいですよね」
「ええ、でも・・・」
「分かています。お母さんのせいだとは思っていません」
「ですから」

とうとう我慢できなくなって、私は身を乗り出した。

「私は晴斗くんのお母さんではありません」
「え?」

逆にポカンと口を開けたまま固まった先生。
私は覚悟を決めて、事情を話すことにした。