その後、徹さんの運転する車でマンションへと向かった。
しかし、車の中でもずっと会話がなく、私たちは終始無言だった。
「徹さん、どうかした?」
「いや、どうもしない」
本当は「怒っているんでしょ?」と聞きたかったけれど聞けなかった。
もし「そうだよ」なんて言われたら原因は私のことしか考えられない。
そう思ったら口にする勇気がなかった。
「梨々香は、大丈夫なのか?」
「私は、平気よ」
これは嘘。
私の体は今でも小刻みに震えている。
「嘘つきだな」
頭の良い徹さんにはどんな小さな嘘だって見抜かれてしまうのかもしれない。
私はまっすぐに前を見て運転をする徹さんの横顔を見つめながら、少しだけ自分のことを話す決心をした。
しかし、車の中でもずっと会話がなく、私たちは終始無言だった。
「徹さん、どうかした?」
「いや、どうもしない」
本当は「怒っているんでしょ?」と聞きたかったけれど聞けなかった。
もし「そうだよ」なんて言われたら原因は私のことしか考えられない。
そう思ったら口にする勇気がなかった。
「梨々香は、大丈夫なのか?」
「私は、平気よ」
これは嘘。
私の体は今でも小刻みに震えている。
「嘘つきだな」
頭の良い徹さんにはどんな小さな嘘だって見抜かれてしまうのかもしれない。
私はまっすぐに前を見て運転をする徹さんの横顔を見つめながら、少しだけ自分のことを話す決心をした。



