「母がなくなって一年後に父が再婚したんです。その翌年に生まれたのが弟の竜星です。だから私とは異母兄弟ってことになります」
「そうなんだ。でも、再婚したお母さんって方は・・・」
「父が亡くなってすぐに弟と私を父の実家に預けて出て行ったんです」
「そうだったのか。梨々香さんも苦労したんだな」
遠慮気味に言葉を選んでいた佐山先生は、それ以上何かを聞いてくることは無かった。
実際2人目の母も、結婚した当時はいい人だったし、父にも私にも優しかった。
父の事業が立ち行かなくなり、その後父が病気で入院するとあからさまに態度が変わった。
そして、父の葬儀が終わると私ばかりか実の息子である竜星まで祖母の家に残して姿を消した。
その後祖母も亡くなり祖母の家も処分することとなたっため、私と竜星は2人きりになってしまった。
「というわけで、弟は寄宿生の寮に入って高校に通っています」
頭の良い竜星は現在高校2年生。
2年後の医学部受験を目指して猛勉強中なのだ。
だから私も贅沢をしてお金を使うわけにはいかない。
「そうなんだ。でも、再婚したお母さんって方は・・・」
「父が亡くなってすぐに弟と私を父の実家に預けて出て行ったんです」
「そうだったのか。梨々香さんも苦労したんだな」
遠慮気味に言葉を選んでいた佐山先生は、それ以上何かを聞いてくることは無かった。
実際2人目の母も、結婚した当時はいい人だったし、父にも私にも優しかった。
父の事業が立ち行かなくなり、その後父が病気で入院するとあからさまに態度が変わった。
そして、父の葬儀が終わると私ばかりか実の息子である竜星まで祖母の家に残して姿を消した。
その後祖母も亡くなり祖母の家も処分することとなたっため、私と竜星は2人きりになってしまった。
「というわけで、弟は寄宿生の寮に入って高校に通っています」
頭の良い竜星は現在高校2年生。
2年後の医学部受験を目指して猛勉強中なのだ。
だから私も贅沢をしてお金を使うわけにはいかない。



