運命みたいな恋は、ほら!すぐそこに転がっている

仕事の終わった午後7時。
私は容子と待ち合わせをして、容子の職場近くにあるオシャレなカフェへと来ていた。
私自身初めて入った店ではあるものの、大通りに面した場所にあり食事のメニューも豊富だと容子が選んでくれた。

「梨々香、お待たせ」
「私もさっき来たところよ」

丸の内でOLをしている容子にとっても今日は仕事納めの日だったらしく、7時を過ぎた頃駆け込むようにやってきた。

「忙しい日なのに、急に呼び出してごめんなさい」
「いいのよ、今日は年末の挨拶と掃除や片付けだけだったから」
「そう、ならいいんだけど」

急に呼び出した方としては無理をさせたのではないかと気になった。

「それにしても、梨々香が呼び出すなんて珍しいわね。何かあったの?」
「うん、それがね」

さすが親友、容子は私の変化に気づいているらしい。