普段から、俺はあまり感情を外に出す方ではない。
どちらかというと淡白で、おとなしめな人間だと思っている。
物欲も独占欲も強くはないし、人ともめるくらいなら別の道を選ぶ性格だ。
しかし、男に抱きかかえられた梨々香を見た時には理性が効かなくなった。
「ごめんなさい」
震える声で、梨々香が謝る。
「なんで梨々香が謝るんだ?」
「だって・・・あっ」
梨々香が涙で声を詰まらせた瞬間、俺は梨々香の肩に手を回した。
細くて華奢で、力を入れ過ぎれば壊れてしまいそうな体を俺は抱きしめた。
「ちゃんと上書きしてやるから、あいつの記憶なんて消してしまえ」
「徹さん」
梨々香は驚いたように顔をあげて、俺を見つめる。
多少の照れくささを感じながら、俺はゆっくりと梨々香に顔を寄せる。
そっと唇と唇が重なった瞬間、二人の温かさが交わり何かが融合していくようだった。
本能のままに唇をはみ、次の瞬間には口内を行き来する互いの温もりを感じていた。
「お願い、忘れさせて」
今度は梨々香が俺の背中に手を回した。
もう、自分が抑えられなかった。
どちらかというと淡白で、おとなしめな人間だと思っている。
物欲も独占欲も強くはないし、人ともめるくらいなら別の道を選ぶ性格だ。
しかし、男に抱きかかえられた梨々香を見た時には理性が効かなくなった。
「ごめんなさい」
震える声で、梨々香が謝る。
「なんで梨々香が謝るんだ?」
「だって・・・あっ」
梨々香が涙で声を詰まらせた瞬間、俺は梨々香の肩に手を回した。
細くて華奢で、力を入れ過ぎれば壊れてしまいそうな体を俺は抱きしめた。
「ちゃんと上書きしてやるから、あいつの記憶なんて消してしまえ」
「徹さん」
梨々香は驚いたように顔をあげて、俺を見つめる。
多少の照れくささを感じながら、俺はゆっくりと梨々香に顔を寄せる。
そっと唇と唇が重なった瞬間、二人の温かさが交わり何かが融合していくようだった。
本能のままに唇をはみ、次の瞬間には口内を行き来する互いの温もりを感じていた。
「お願い、忘れさせて」
今度は梨々香が俺の背中に手を回した。
もう、自分が抑えられなかった。



