素直と天然と少しの頑固を加えて

初めのグループから少しずつ小さくなっていく。
適材適所なのかよく分からないが、チョコ写真女もとい鈴木さんがいつまでも一緒にいる。
橘樹さんとは離れてしまったのに。
「高木君、また一緒になったね」
決して仕事が出来るわけでは無さそうだし、仕事を回されてないような気もする。
部署によってはこの化粧品の匂い、ダメなような気もするし。

頼まれた入力をしていたら、先輩でインターンシップ中の上司である増田さんに呼ばれた。
「おまえ、なんかやらかした?部長が呼んでるぞ」
やらかすも何も、アンケート整理や入力だけ。
もちろんチェックはして貰ってる。
意味がわからず行ってみた。

「高木君、仕事の方はどうだ?」
どうだと言われても、今は言われたことをやってるだけで…。
「君は起業しているそうだね」
その事か…、「学生の間の生活費のため、御社が副業禁止なら卒業と同時に閉めることも出来ます」
ただ、この会社、副業禁止じゃなかったはず、どうして今聞いてくるのか分からない。
「いや、うちは仕事さえちゃんとやってくれれば副業大丈夫だから」
ならなぜ聞く?
「うちの広報、機械に詳しいのが辞めちゃって…、興味ないかな?」
まだ1週間ほどしか立ってないのに、俺で良いのか?
「まあゆっくり考えといて、何かあったら話し聞くから」
名刺を貰った。
肩を叩いて出て行った。