素直と天然と少しの頑固を加えて

変更は聞いてない。
たぶん今日はお泊まりのはず。

少し待ってこなかったら帰ろう。
そんな気持ちで約束の場所にやって来た。

悩んでいたのが無駄になった。
克君がもう来てる。
私のかばんを取って、「今日は家でゲームをしたり映画を見ながらデリバリーでもどう?」
うん、良い!
緊張してたのが、すぅっと解けた。

最近は忙しいのに部屋の中は綺麗に片付いてる。
ピザにグレープフルーツジュース、アイスまである。
食べたあとは「片付けとくから、お風呂に入っておいで」って。
髪を乾かしてたら、シャワーで済ませたのか、もう上がってきた。
「続きはやらせて」って、髪も乾かしてくれた。

二人でいるともっと緊張すると思ってたけど、甘えさせてくれるし、お母さん並みに安心する。
私はどんどん、怠け者になってしまう。

「ちょっと話したいことがあるんだけど、聞いてくれる?」
なに?思わずソファーの上に正座をした。