素直と天然と少しの頑固を加えて

ほとんど寝ずに学校へ行く事になってしまった。
バレンタインデーに学校に行くと、たくさんのチョコを貰った。
最近は景気が良いのか『義理チョコ』や『友チョコ』が豪華になってる。

約束通り和田さんが来てくれた。
「どう?私すごいでしょ」
長い爪の和田さん、『はい、あなたは凄いです』。

昨日、増田さん達に話したことを伝えた。
みんな興味を持っている。
「6時まで大丈夫なら、一度事務所まできて欲しい」

「6時に駅前だからね。あと昨日のチョコ貰える?」
了解。時間が無いから、和田さんを引っ張って急いで校門を出た。

「克君…、」
約束はしてなかったけど、そこには紗依が来てた。
「今日、急にバイトが入ったから、チョコだけ渡しに来たの。また新しい会社のこと、ゆっくり聞かせてね」

言うだけ言って、サッサと帰っていった。
「急いでたのかな?」

「良かったの?」、なんて和田さんが言ってるのは聞こえなかった。