エリート脳外科医の長い恋煩い〜クールなドクターは初恋の彼女を溺愛で救いたい〜

 柊哉さんも同じ気持ちでいてくれた事が本当に嬉しかった。すごく怖かったしまだどうなるかはわからないけれど...二人の気持ちが変わらなければ、なんとかなる気がしていた。それに、このクローバーが私たちを繋いでくれていたなんて...。まさに幸運のお守りだったんだ。
 その夜は、もう片時も離れないとばかりにお互い身体をくっつけて抱きしめ合いながら眠った。やっぱり、ここが一番安心する。久しぶりに心が緩んで、深い眠りにつく事ができた。

 翌朝、カナダへ発つ彼を見送ってから私も出勤し、そろそろお昼の休憩に入ろうとした時。タイミングを見計らった様に院長秘書の林さんが訪ねてきた。
 「宮野さん、少しお時間よろしいですか?院長がお呼びです」そう言われ林さんの案内で院長室へ入ると、応接セットには紅茶が用意されていた。
 何の話だろうとドキドキしていると、対面に座った院長は遠慮がちに口を開く。
 「急に呼びつけてすまないね。今日から柊哉はカナダに行ったそうだな」
 「はい、一週間ほどで戻られると聞いています」
 「...柊哉とは、うまくやっているのかい?」
 「...はい。ただ、柊哉さんが白河病院に行かれていた間、私も実家の方に帰っていました」
 「そうか...。実は君に話さなければならない事があってね。...柊哉との結婚は、考え直した方がいい」
 「...え?」