両家に挨拶を済ませ承諾も得られた事で、結婚の二文字もだいぶ現実味を増してきた。でも、婚姻届を出すまでは公表しないで欲しいという私の希望でまだ病院には内緒なんだけど...
「優茉、今日は雪が降りそうだから一緒に車で行こう?」
最近は"とても寒いから" "空気が乾燥して喘息に良くないから"と何かと一緒に車で出勤しようとよく誘われる。それに、朝起きるとさりげなく私の首元を触って体温を確認したり、ハグをしながら呼吸音を聞いていたり結城先生の診察にも毎回一緒にきたり...。なんだか最近の柊哉さんは少し過保護というか...気にかけてもらっているのは嬉しいけれど、どうしちゃったのかな...?
そう思い、夫婦としての先輩でもある天宮さんに最近の柊哉さんの行動を相談してみた。
「ふふっ、香月先生ってクールそうに見えて溺愛するタイプなのね!でも度が増してきてるのは何かきっかけがあったんじゃない?心配かけるような事とか、やきもち妬かせるような事とかなかった?」
「うーん...特に思い当たる事はありませんが、私何かしてしまったんでしょうか...」
「優茉ちゃんが気づいていないだけか、それかただ単に可愛すぎて過保護になっちゃってるだけかも!」
「そ、そんな事は...」
「ふふっ、でもあんまり考えなくてもいいと思うわよ?気にかけてくれるのは愛されてる証拠だし、もっと甘えて欲しいって思っているのかも」
「何の話ですか?僕も混ぜてくださいよー」と唐揚げ定食が乗ったトレーを持って隣に座ったのは風見さん。
「いつも言ってるでしょ?女同士の話なんだから入ってこないでよね」
「そんな事言わないで下さいよー。せっかくまた一緒に休憩入れたんですから!」そう言いながらご飯を頬張り始める。
「そういえば、病院の近くにある創作和食の店知ってます?あそこの料理どれもめちゃくちゃ美味しんですよ!」
「それって病院でてすぐ角を曲がった所のお店よね?この間優茉ちゃんと行ったわよ。あの時の優茉ちゃん本当可愛かったわぁ。帰ってから健吾に怒られたけどね」
「いつですかそれ!可愛かったってどういう事ですか⁈」
「内緒よ、ねー?」
「えー!いいなぁ、僕も行きたかった...」
「だーめ、男子禁制よ!それに風見くん、あなた今まで何してたのよ?もうすっかり手遅れよ?」
「え⁈どういう事ですか⁈」
「そのままの意味よ。もう少ししたらわかるはずだから、潔く諦める事ね」
「え...マジですか?いや、でも指輪してないしまだ僕にも可能性は残っているんじゃ...」
二人の会話を聞きながらお弁当箱をしまっていると、柊哉さんから"今日もお弁当美味しかったよ"とメッセージが来ていた。これも最近変わった事の一つで、以前よりも連絡が増えた。やっぱり何か気を使わせてしまっているのかな...?
病棟まで戻る途中、遠くに柊哉さんの姿が見えた。もちろん私には気づかず行ってしまったけれど、こうやって遠くから彼の姿を見るのが密かに楽しみだったりする。白衣姿や家では見せない仕事モードの表情は今でもドキッとしてしまう。
そして午後からの仕事も夕方には目処がつき、頼まれていた検査のお手伝いをして廊下に出ると、後ろからきた風見さんに声をかけられた。
「ありがとう、宮野さん!いつも助かるよ!そうだ、お昼に言ってた創作和食の店、今度は一緒に行かない?話をしてたら、あそこの揚げ出し豆腐が食べたくなってきちゃって」
「いいですね、私も食べてみたいです」
「じゃあさ、今日とかどう?予定あった?」
「今日ですか...?じゃあ天宮さんも誘いましょう!旦那さんは昨日から学会のため出張中らしいですから」
「うーん、二人じゃダメ?」
「え?二人で行...」
「だめ」
私の言葉を遮るように後ろから低い声が聞こえ振り返ると、そこにはタブレットを片手に鋭い視線を送るスクラブ姿の柊哉さん。
「こ、香月先生⁈」と驚きの声を上げる風見さんに構わず私の腰を引き寄せながら「優茉は今日俺と帰るからダメだ」そう言い放つとそのまま彼に押され、来た道を戻される。
「え?あ、あの、先生⁈」
振り返ると、ポカンと口を開けたまま呆然とこちらを見ている風見さん...。
「優茉、今日は雪が降りそうだから一緒に車で行こう?」
最近は"とても寒いから" "空気が乾燥して喘息に良くないから"と何かと一緒に車で出勤しようとよく誘われる。それに、朝起きるとさりげなく私の首元を触って体温を確認したり、ハグをしながら呼吸音を聞いていたり結城先生の診察にも毎回一緒にきたり...。なんだか最近の柊哉さんは少し過保護というか...気にかけてもらっているのは嬉しいけれど、どうしちゃったのかな...?
そう思い、夫婦としての先輩でもある天宮さんに最近の柊哉さんの行動を相談してみた。
「ふふっ、香月先生ってクールそうに見えて溺愛するタイプなのね!でも度が増してきてるのは何かきっかけがあったんじゃない?心配かけるような事とか、やきもち妬かせるような事とかなかった?」
「うーん...特に思い当たる事はありませんが、私何かしてしまったんでしょうか...」
「優茉ちゃんが気づいていないだけか、それかただ単に可愛すぎて過保護になっちゃってるだけかも!」
「そ、そんな事は...」
「ふふっ、でもあんまり考えなくてもいいと思うわよ?気にかけてくれるのは愛されてる証拠だし、もっと甘えて欲しいって思っているのかも」
「何の話ですか?僕も混ぜてくださいよー」と唐揚げ定食が乗ったトレーを持って隣に座ったのは風見さん。
「いつも言ってるでしょ?女同士の話なんだから入ってこないでよね」
「そんな事言わないで下さいよー。せっかくまた一緒に休憩入れたんですから!」そう言いながらご飯を頬張り始める。
「そういえば、病院の近くにある創作和食の店知ってます?あそこの料理どれもめちゃくちゃ美味しんですよ!」
「それって病院でてすぐ角を曲がった所のお店よね?この間優茉ちゃんと行ったわよ。あの時の優茉ちゃん本当可愛かったわぁ。帰ってから健吾に怒られたけどね」
「いつですかそれ!可愛かったってどういう事ですか⁈」
「内緒よ、ねー?」
「えー!いいなぁ、僕も行きたかった...」
「だーめ、男子禁制よ!それに風見くん、あなた今まで何してたのよ?もうすっかり手遅れよ?」
「え⁈どういう事ですか⁈」
「そのままの意味よ。もう少ししたらわかるはずだから、潔く諦める事ね」
「え...マジですか?いや、でも指輪してないしまだ僕にも可能性は残っているんじゃ...」
二人の会話を聞きながらお弁当箱をしまっていると、柊哉さんから"今日もお弁当美味しかったよ"とメッセージが来ていた。これも最近変わった事の一つで、以前よりも連絡が増えた。やっぱり何か気を使わせてしまっているのかな...?
病棟まで戻る途中、遠くに柊哉さんの姿が見えた。もちろん私には気づかず行ってしまったけれど、こうやって遠くから彼の姿を見るのが密かに楽しみだったりする。白衣姿や家では見せない仕事モードの表情は今でもドキッとしてしまう。
そして午後からの仕事も夕方には目処がつき、頼まれていた検査のお手伝いをして廊下に出ると、後ろからきた風見さんに声をかけられた。
「ありがとう、宮野さん!いつも助かるよ!そうだ、お昼に言ってた創作和食の店、今度は一緒に行かない?話をしてたら、あそこの揚げ出し豆腐が食べたくなってきちゃって」
「いいですね、私も食べてみたいです」
「じゃあさ、今日とかどう?予定あった?」
「今日ですか...?じゃあ天宮さんも誘いましょう!旦那さんは昨日から学会のため出張中らしいですから」
「うーん、二人じゃダメ?」
「え?二人で行...」
「だめ」
私の言葉を遮るように後ろから低い声が聞こえ振り返ると、そこにはタブレットを片手に鋭い視線を送るスクラブ姿の柊哉さん。
「こ、香月先生⁈」と驚きの声を上げる風見さんに構わず私の腰を引き寄せながら「優茉は今日俺と帰るからダメだ」そう言い放つとそのまま彼に押され、来た道を戻される。
「え?あ、あの、先生⁈」
振り返ると、ポカンと口を開けたまま呆然とこちらを見ている風見さん...。
