…と、スーパー元気だったアリューシャだが。
数時間後、アリューシャは元気から程遠いところにいた。
「…ぽへー…」
「…」
「…ぽへー…」
昼間は、あれだけはしゃぎまくっていたのに。
夕食も、尋常じゃない食欲で、今までの分を取り返さん勢いでばっくばく食べてたのに。
夕食後、アリューシャはこうなってしまった。
「…誰か、アリューシャに酒飲ませたか?」
「我々、今日誰もお酒開けてないですよ」
アリューシャどころか、俺達も飲んでない。
緑茶しか飲んでないよ。
「じゃあ、ルリシヤ。料理にワイン使ったか」
「まさか。ワインどころか、料理酒もみりんも使用してない。みりん風調味料で代用してる」
あれって、アルコール度数1%未満なんだっけ。
ってことは、お酒に酔った…訳ではなさそう。
じゃあ、何でアリューシャが放心しているのか。
「おいアリューシャ!しっかりしろ!何に酔っ払ってんだお前は」
ルルシーが、アリューシャの後頭部をべしっ、とはたくも。
「…ぽへー…」
駄目か。
元々アリューシャに物理攻撃はあまり効かない。
すると。
「アリューシャ先輩、デザートがあるぞ。俺特製のフォンダンショコラだ」
ルリシヤ、お菓子で釣る戦法に出る。
普段のアリューシャなら、これは大変有効な戦法である。
叩いても揺すっても起きないが、お菓子で釣ればすんなりと起きるくらいだもんな。
しかし。
「…ぽへー…」
いつもなら真っ先に食いつくはずのアリューシャが、フォンダンショコラを前にしてもこの状態。
これは大変だ。
「…おい、どうなってんだこのアリューシャ」
「明らかに様子がおかしいな」
「まだ怪我が痛むのかしら…?」
「いやぁ…。治ってると思いますけどね」
明らかに普段と違うアリューシャに、動揺する幹部四人。
アリューシャが入院していたのは、『青薔薇連合会』系列の病院。
病院側にとって、幹部であるアリューシャは、いわばスポンサー。
他の患者より、遥かに手厚く看病したはず。
まだ怪我が残っているのに退院させるなんて、そんな病院生命揺るがすようなことをするとは思えない。
「晩飯ばくばく食い過ぎて、腹が痛いんじゃねぇの?」
その可能性はあるが。
「それだったら『痛い』って言うでしょう。入院中もずっと言ってましたし」
「…確かに。うるさいくらい痛い痛い言ってたもんな」
痛いときは痛いって言う子だよ、アリューシャは。
そのアリューシャが、こんなことになるなんて。
一体どうしたんだ。
数時間後、アリューシャは元気から程遠いところにいた。
「…ぽへー…」
「…」
「…ぽへー…」
昼間は、あれだけはしゃぎまくっていたのに。
夕食も、尋常じゃない食欲で、今までの分を取り返さん勢いでばっくばく食べてたのに。
夕食後、アリューシャはこうなってしまった。
「…誰か、アリューシャに酒飲ませたか?」
「我々、今日誰もお酒開けてないですよ」
アリューシャどころか、俺達も飲んでない。
緑茶しか飲んでないよ。
「じゃあ、ルリシヤ。料理にワイン使ったか」
「まさか。ワインどころか、料理酒もみりんも使用してない。みりん風調味料で代用してる」
あれって、アルコール度数1%未満なんだっけ。
ってことは、お酒に酔った…訳ではなさそう。
じゃあ、何でアリューシャが放心しているのか。
「おいアリューシャ!しっかりしろ!何に酔っ払ってんだお前は」
ルルシーが、アリューシャの後頭部をべしっ、とはたくも。
「…ぽへー…」
駄目か。
元々アリューシャに物理攻撃はあまり効かない。
すると。
「アリューシャ先輩、デザートがあるぞ。俺特製のフォンダンショコラだ」
ルリシヤ、お菓子で釣る戦法に出る。
普段のアリューシャなら、これは大変有効な戦法である。
叩いても揺すっても起きないが、お菓子で釣ればすんなりと起きるくらいだもんな。
しかし。
「…ぽへー…」
いつもなら真っ先に食いつくはずのアリューシャが、フォンダンショコラを前にしてもこの状態。
これは大変だ。
「…おい、どうなってんだこのアリューシャ」
「明らかに様子がおかしいな」
「まだ怪我が痛むのかしら…?」
「いやぁ…。治ってると思いますけどね」
明らかに普段と違うアリューシャに、動揺する幹部四人。
アリューシャが入院していたのは、『青薔薇連合会』系列の病院。
病院側にとって、幹部であるアリューシャは、いわばスポンサー。
他の患者より、遥かに手厚く看病したはず。
まだ怪我が残っているのに退院させるなんて、そんな病院生命揺るがすようなことをするとは思えない。
「晩飯ばくばく食い過ぎて、腹が痛いんじゃねぇの?」
その可能性はあるが。
「それだったら『痛い』って言うでしょう。入院中もずっと言ってましたし」
「…確かに。うるさいくらい痛い痛い言ってたもんな」
痛いときは痛いって言う子だよ、アリューシャは。
そのアリューシャが、こんなことになるなんて。
一体どうしたんだ。


