The previous night of the world revolution5~R.D.~

「何?何これ何書いてんの!?」

読むのに時間のかかるアリューシャである。

「あのねアリューシャ、要するに…」

アイズが、手紙の内容を噛み砕いてアリューシャに説明した。

アリューシャは、ぽやーんとして聞いていたが。

アイズの説明のお陰で、この手紙の内容が分かったらしく。

「なんっじゃそりゃぁぁぁ!何で上から目線なんだよ!」

アリューシャは激怒した。

「ようし待ってろよルリ公!アリューシャが格好良く撃ち抜いてやるからな!水平線の彼方から撃ち抜いてやる!」

「ちょっと待ってアリューシャ」

すかさず、アイズがアリューシャを止めた。

そりゃまぁ、確かに、アリューシャが格好良くルリシヤの兄貴を撃ち抜いてくれれば、それで解決するんだけども。

その方法で解決するのは、あまりに危険だ。

勿論、ルリシヤの兄貴が危険な訳ではない。

こんなアホ、アリューシャが狙撃するまでもなく、うちの末端構成員を一人派遣すれば、あっさり殺せるだろう。

ルリシヤと違って、戦闘能力はほぼ皆無なんだから。

剣術の腕が多少あると言ったって、それも大したことないし。

ルリシヤの兄貴本人が厄介なのではない。

「何で!?何で止めるんだよ!」

「相手は貴族なんだよ、アリューシャ。マフィアじゃない。私達が手にかけたことが知られたら、警察と揉めることになる」

「…!」

アリューシャも気づいたようだな。

ルリシヤの兄貴は、糞雑魚だ。

何なら、俺の鎌の柄で殺せる。

でも、問題なのは殺した後。

ルリシヤの兄貴は、落ちぶれているとはいえ、一応中流貴族の当主。

そんな人間を、マフィアが手にかけたと知られたら。

警察のみならず、帝国騎士団その他、貴族社会そのものを敵に回すことになりかねない。

それは、とても面倒だ。