The previous night of the world revolution5~R.D.~

ルリシヤが、何か隠そうとしていることは分かった。

「…何を隠そうとしてるんだ?」

「んー、まだ確信を得てる訳じゃないんですけど」

まぁ、そりゃそうだな。

隠し事の正体が分かっているのなら、わざわざ詮索する必要はない。

「と言うか、その隠し事ってのは、俺達が知る必要のあることか?」

俺達は家族だ。

俺はルリシヤを信用してるし、ルリシヤも多分、俺のことを信用してくれてると思う。

でも。

だからって、何もかもを隠さずに話して欲しいとは思わない。

誰にだってあるだろう。

聞かれたくない自分の後ろ暗い部分が。

マフィアにいるからこそ。

俺にだってあるし、ルレイアにもルーチェスにもあるだろう。

勿論、ルリシヤにも。

だから、その部分を無理矢理暴き出して、ルリシヤの傷に塩を塗るような真似はしたくない。

出来ない。

それは、家族のすることではない。

ルリシヤがそうまで隠したいのなら、無理に聞き出す必要はない。

彼の意思を尊重するべきではないのか。

しかし。

「…勿論俺だって、彼の隠し事を無理に暴くつもりはないですよ」

「…」

「でもそれは、もしルリシヤが、助けを必要としていないなら、の話です」

…そうか。

「つまり、ルリシヤは…何らかの助けを必要としている状況にあると…お前は判断したんだな?」

「そうです」

助けが必要だけど、無理をして、自分の手で何とかしようとしている。

もしそうなら、俺達は放ってはおけない。

もしルリシヤが助けを必要としているのなら、助ける。

家族だから。

あいつが助けてって言わなくても、助ける。

「聞かせてくれるか?ルリシヤが何に困ってるのか」

「それについては、僕から説明させてもらって良いですか?」

ルーチェスが、片手を上げて申し出た。

「ルーチェスが?」

「事が事なので、詳しくはルーチェスに調べてもらったんです」

…成程。

説明するには、ルレイアよりもルーチェスの方が相応しい。何かしらの事情があるんだな。

「分かった。話してくれ」

「ありがとうございます」

ルーチェスは、声を潜めて話し出した。