だが、そんなことを言った奴は、アリューシャを遥かに越える馬鹿だ。
「…誰が、そんなことを?」
「…地方にある、『青薔薇連合会』の支部に出張に行ったとき…。そこの末端構成員が話してるのを聞いちゃって…」
「その支部ごとぶっ潰してきましょうかね」
…今回ばかりは、ルレイアに賛成だぞ。
何を馬鹿なことを。
「でもね、本当だなって思ったの。私、皆と比べて地味だもの…」
「…」
「『天の光教』のときだって、私、役に立たなかったわ。私が被弾したせいで、敵を逃がして…。ルリシヤに押し付けて、早々に後衛に下げてもらって…」
あったな。そんなこと。
まだあんなことを覚えているなんて。
「あれはシュノ先輩のせいじゃない。俺の合流が遅れたから」
ルリシヤが、すかさずそう言った。
それに。
「ちげ、ちげーよ!アリューシャが前線に出たせいじゃん!」
「違う。全ては作戦指揮官である私の責任だよ。シュノのせいじゃない」
扉に正面衝突したせいで、鼻血をだらだら垂らしているアリューシャと、その手当てをしてあげているアイズが、続けて言った。
更に。
「逃がして良かったんですよ。あれ、逃げた残党を刈ったの、僕なんで」
ルーチェスがそう言った。
やっぱり、あれお前だったんだな。
「俺とルレイアが、前衛で捌ききれなかったのも悪いだろ」
中衛のシュノに、負担をかけ過ぎた。
それは、前衛にいた俺とルレイアの責任だ。
「いずれにしても、シュノさんに責任はありませんよ。あなたは最善を尽くしました。誰にも責められる謂れはありません」
「…うん。でも、それだけじゃないの」
…それだけじゃない?
「皆、何かしら特技を持ってるでしょ?ルレイアとルルシーは、二人で組むと飛び抜けて強いし…。アイズは情報戦が得意だし…。アリューシャは狙撃が得意…」
「…」
「ルリシヤは奇策の達人だし、今回新しく入ったルーチェスも…。私よりずっと賢くて、ルレイア並みに強くて、何でも器用にこなす天才肌で…」
「…」
「そんな凄い人に囲まれてるのに、私には何もない…。ルレイアやアイズみたいに賢くないし、飛び抜けて強い訳でもない。私、幹部には相応しくないんじゃないかって…」
…成程。
それで、悩んでたんだな。
自分に、幹部の称号は相応しくないのではないかと。
変態レベルの天才に囲まれたせいで、自分を凡人だと勘違いしているのだ。
「…シュノさん」
ルレイアは、静かに言った。
「…あなたは、アホですね」
…うん。
今だけは、ルレイアの暴言を止めようとは思わなかった。
「…誰が、そんなことを?」
「…地方にある、『青薔薇連合会』の支部に出張に行ったとき…。そこの末端構成員が話してるのを聞いちゃって…」
「その支部ごとぶっ潰してきましょうかね」
…今回ばかりは、ルレイアに賛成だぞ。
何を馬鹿なことを。
「でもね、本当だなって思ったの。私、皆と比べて地味だもの…」
「…」
「『天の光教』のときだって、私、役に立たなかったわ。私が被弾したせいで、敵を逃がして…。ルリシヤに押し付けて、早々に後衛に下げてもらって…」
あったな。そんなこと。
まだあんなことを覚えているなんて。
「あれはシュノ先輩のせいじゃない。俺の合流が遅れたから」
ルリシヤが、すかさずそう言った。
それに。
「ちげ、ちげーよ!アリューシャが前線に出たせいじゃん!」
「違う。全ては作戦指揮官である私の責任だよ。シュノのせいじゃない」
扉に正面衝突したせいで、鼻血をだらだら垂らしているアリューシャと、その手当てをしてあげているアイズが、続けて言った。
更に。
「逃がして良かったんですよ。あれ、逃げた残党を刈ったの、僕なんで」
ルーチェスがそう言った。
やっぱり、あれお前だったんだな。
「俺とルレイアが、前衛で捌ききれなかったのも悪いだろ」
中衛のシュノに、負担をかけ過ぎた。
それは、前衛にいた俺とルレイアの責任だ。
「いずれにしても、シュノさんに責任はありませんよ。あなたは最善を尽くしました。誰にも責められる謂れはありません」
「…うん。でも、それだけじゃないの」
…それだけじゃない?
「皆、何かしら特技を持ってるでしょ?ルレイアとルルシーは、二人で組むと飛び抜けて強いし…。アイズは情報戦が得意だし…。アリューシャは狙撃が得意…」
「…」
「ルリシヤは奇策の達人だし、今回新しく入ったルーチェスも…。私よりずっと賢くて、ルレイア並みに強くて、何でも器用にこなす天才肌で…」
「…」
「そんな凄い人に囲まれてるのに、私には何もない…。ルレイアやアイズみたいに賢くないし、飛び抜けて強い訳でもない。私、幹部には相応しくないんじゃないかって…」
…成程。
それで、悩んでたんだな。
自分に、幹部の称号は相応しくないのではないかと。
変態レベルの天才に囲まれたせいで、自分を凡人だと勘違いしているのだ。
「…シュノさん」
ルレイアは、静かに言った。
「…あなたは、アホですね」
…うん。
今だけは、ルレイアの暴言を止めようとは思わなかった。


